並んだり振り返ったり

中国・広州からラーメン、グルメレビューや一人暮らし料理のレシピなどの発信。

グルメレビュー(お粥) 穂銀腸粉店(広州)

総合評価: ★★★☆

 

 今回は広東人のソウルフードであるお粥シリーズの第2回目です。中国人にとってお粥は完全に生活に密着した食べ物です。以前も触れましたがその歴史は古く、紀元前10世紀の周の時代から食べられていた記録があるとかで、実に3000年ものとても長〜い歴史を持つ料理なんですね!

 今回は広州地下鉄1号線の烈士陵园駅から徒歩5分のに位置する穗银肠粉店Sui4Yin2Chang2Fen3Dian4というお店をレビューします。店名にある「肠粉」ですが、腸?何かの内蔵?と思ってしまいますが、そうではありません。肠粉とは、焼売や海老餃子と並ぶ広東式点心(飲茶)の主力選手の一つで、下の写真の様に、形がちょうど腸に似ている事から、この様な名前がついたそうです。

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 それでは何故「粉」という文字が付いているかわかりますか?何だか粉っぽい食べ物を想像してしまいますがそうではありません。

 中国では「粉もん」に対する感覚が日本とはだいぶ異なります。「面」=小麦粉、「粉」=米粉、と言う様に完全に分けて認識しており、日本の「麺」=「面」という訳ではありません。ラーメンの麺は「面」ですし、同時にパンも「面」なのです。

 これに対して「粉」は米粉で出来たもの。日本人にも馴染みのあるもので代表的なものは「ビーフン(米粉)」ですね。肠粉はこれと同じで「腸の形をした粉」という意味で捉えれば間違いないです。

 「面」と「粉」に関しては過去のラーメンレビュー 西関明記腸粉(広州) - 並んだり振り返ったりでも触れていますので、よかったらご参照下さい。

ibird.hatenablog.jp

 

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 地下鉄の駅を降り、「広東省人民病院」という大きな病院の横を通り過ぎると店が見えて来ました。朝食を求めて訪れる人で賑わっていますね。


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 店に入ってすぐ右側のレジでメニューを確認します。

 以前の私であれば迷わず、下段の右から6番目にある「皮蛋瘦肉粥Pi2Dan4Shou4Rou4Zhou1」=ピータンと豚肉のお粥を注文していたところですが、今回のお目当ては前回グルメレビュー【お粥】 陳老添美食店(広州) - 並んだり振り返ったりで食べて以来すっかりファンになった、下段左から6番目の「艇仔粥Ting3Zai3Zhou1」12元を注文します。

 通常、中国語で料理は材料+料理 or 調理法で構成されていることが多い(上のピータンと豚肉のお粥のように)ので、基本的に翻訳は簡単と言えるのですが、「艇仔粥」はそうではないので正確な翻訳は難しいですね。

 私の感覚で日本語的に言えば「海鮮五目粥」とでも表現できる料理だと思います。

 

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 注文を済ませ、満員の店内を見渡し、何とか空いている席を見つけ座ります。

 朝っぱらから(というか朝だから?)たくさんの人がここのお粥や腸粉を楽しんでいますね。この店は期待できそうです。

 

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 完全にオープンな厨房では、おばちゃん達がせっせと料理を作っています。とても手際よく、見ていて気持ちがいいです。


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ここで調味料のチェックをします。左から、塩、酢、胡椒、ラー油です。


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ラー油はこんな感じです。おそらく腸粉に使うためにおいてあるのでしょう。今日は出番はなさそうですが、極めてスタンダードなラー油の様ですね。


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こうして料理を待っている間もひっきりなしにお客さんがやって来ます。本当に人気がある店なんだと思います。


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5分ほど待ち料理が運ばれて来ました。魚に油条(揚げパン)、ピーナッツや錦糸卵など、具が満載のお粥です!朝からこれが味わえるとは、広東省に住む特権です(笑)。


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食べてみると、この店の人気の秘密が分かりました。とにかく中に入っている具の種類と量が多いんですね。これは魚の切り身ですね。


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錦糸卵。


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チャーシューと、


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豚もつですね。


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更に青菜と


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これはイカですね。


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これは何でしょうか?食べても分かりませんでした・・・(笑)

 
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ここからは贅沢に具だくさんで頂きます!


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具だくさんのお粥と過ごす夢のような時間も残念ながら終わりに近づこうとしています(笑)。ちなみに、中国式揚げパンである「油条」がこのお粥と溶け合っていい味出してくれるんですよね。日本人からすると朝から揚げパンは少しヘヴィかな?という感覚でしたが、この様にお粥に入れて食べると美味しさ倍増して大好きです。

 

今回は朝食の定番と言えるお粥をレビューしました。私の場合、特に今回食べた「艇仔粥」にハマっていまして、休日などは物凄く食べたくなる時があります。日本のお粥とは異なり、魚介類や肉などで積極的に濃厚な出汁を取る思想で作られているこの広東式のお粥、私はまた近いうちに食べに来てしまうと思います。皆さんにも強くお薦めしますので是非機会があればトライしてみて下さいね。それでは、最後までお読み頂きどうもありがとうございました。

 

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ラーメンレビュー(牛スジ肉麺) 堅記面食館(広州)

 

美味しさ :★★★☆

値段 :★★★★

清潔感 :★★★

サービス :★★★

総合評価 :★★★☆

 

今回は広州地下鉄1号線の長寿駅から徒歩15分に位置する、坚记面食馆Jian1Ji4Mian4Shi2Guan3をレビューします。地下鉄駅から徒歩15分と、便利な場所とは言えないところにあるラーメン屋ですが、人気店と聞き訪問してみました。本来歩くのは好きな方なのですが、真夏の15分は結構しんどいですね。駅を出て炎天下の中必死の思いで歩き、何とか辿り着きました。

 

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店頭の様子です。入口の上部に金色の文字で坚记面食店とあります。写真でも分かるくらい、割と目立つ感じで変更した後が見えますね。どうやら、変更前は「坚记面店」と書かれていたようですね。「食」という字を入れただけの変更ですが、どういう事情があったのでしょうか?


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店頭にはインスタントラーメンの様な乾麺が山積みされていますね。この様なタイプの店は広州に来て初めて見ました!(まあ日本でも見た事は無いですが・・)

あとは2018年のミシュランガイドに掲載された!という様なシールも貼ってあります。調べてみると確かに2018年のミシュランガイド広州のビブグルマン20店のうちの一つに掲載されている様です。これは期待が持てますね!早速入ってみましょう。

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入ると左正面に赤字のメニューが貼りだされています。伊府面というのは中太面の事、生旦面とはいつも食べているワンタン麺タイプの極細麺の事の様なので、今回は趣向を変えて伊府面を頼んでみましょう。また、この店はワンタン麺も出しますが、一番人気は牛腩面Niu2Nan3Mian4(牛スジ肉麺)の様なので、牛腩老长寿伊府面(小)15元を注文します。


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厨房はオープンキッチン(?)となっており、3人のおばちゃんたちがチームワークで手際良く料理を作っています。なんだか期待出来ますね。


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注文を済ませ、店内の様子を確認します。やはりミシュランビブグルマン掲載の人気店、お昼時でもあり満員ですね。何とか相席の席を見つけて滑り込みます。


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調味料チェックをします。奥左側から、辛味ペースト、胡椒、酢、ラー油、醤油が置いてあります。


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ラー油はこんな感じです。かなり色が濃く、粘度も高い、刺激が強そうなラー油ですね。期待できます!


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胡椒はこんな感じです。この様に出される胡椒は初めて見ました。珍しいですね。


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厨房のおばちゃんたちの手際が良く、満席にもかかわらず3分ほどで料理が箱ばれて来ました。この店の麺は少し変わっています。まぜそばタイプの中太の縮れ麺に、やわらかそうな牛スジ肉の塊がいくつも乗っかっています。とても美味しそうです。


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麺を食べてみます。どうやら油で揚げた乾麺の様で、インスタントラーメンの様な歯ごたえの麺です。いい意味でするっと食べられ、これはこれで美味しいです!


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牛スジ肉です。いずれもよく煮込まれ味わい深い牛肉でした。中国では牛肉を頼んで後悔する事が多々あるのですが、この店の牛肉はとても柔らかく、独特な匂いもなく、とても美味しい牛肉でした。


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という事で、味のあるタイプの麺と柔らか牛スジ肉の組み合わせは最強、なのですが、掛かっているタレに関しては、やや甘口で美味しいのですが、もうひとひねり欲しい感触です。よって、先ほど注目していた濃厚なラー油を追加します。実際に入れてみると、色はどす黒いと言ってもいい色合いです。どの様な風味を醸し出すのか?大いに期待できます!

 

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ラー油を混ぜ合わせ麺を頂きます。見た目通り主張の強いラー油がタレにアクセントを加え、食欲を刺激してくれます。これは入れて正解です。


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麺と牛スジ肉を一緒に頂きます。さすが一押しメニューだけあって合いますねー!


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肉がたっぷり入っているので最後まで麺が残る事も無く、とても満足の行くラーメンでした。ご馳走様でした!

 

広州の老舗ラーメン屋としては珍しく中太麺がメインのラーメン屋「堅記面食館」をレビューしました。普段食べ慣れている極細麺の「竹升面」とは異なる食感・歯ごたえが印象的でしたね。レビュー中にも記述した通り、油で揚げている乾麺なので、インスタントラーメンのあの食感そのままなのですが、「牛すじ」というこれもまた広州で古くから食べられている食材と組み合わせる事で、かなり食べ応えのある料理に仕上がっていました。この様な料理が町の麺屋さんで気軽に食べられるのは、まさに広州の魅力と言っていいと思います。今回は星3.5★★★☆とします。最後までお読み頂き、ありがとうございました。

 

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おつまみレシピ 豚肉の生姜焼き

 このブログでは、中国広州で単身赴任中のサラリーマンが、コロナ禍の影響で家族と離れ異国の地で大好きな居酒屋にも行けず会社にも行けずただ悶々と過ごす巣篭もり生活が長引く中で、「美味しいものが食べたい!」という本能に突き動かされ、突如料理に目覚めてしまった記録を、レシピとして発信して行きます。

 今回は、おつまみとしてはもちろん魅力的な一品、ご飯が進むおかずとしても筆頭格である豚肉の生姜焼きのレシピをご紹介します。この方法なら一人暮らしの方でも簡単に一人分の生姜焼きを楽しむことが出来るのでおススメです。

 

メニュー名 :豚肉の生姜焼き

調理時間 :20分

材料(1人分)

豚ロース肉 100g

玉ねぎ 1/12(写真の様に薄切り一切れくらい)

しょうが ひとかけ

にんにく ひとかけ

醤油 大さじ1

みりん 大さじ1

水 大さじ1

砂糖 少々

片栗粉 少々

キャベツ 好きなだけ

 

材料写真

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豚ロース肉は焼く時に肉が反らない様写真の様に脂身部分の筋切りをしておく。


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キャベツは千切りに、ニンニクと生姜及び玉ねぎはすりおろす。ニンニクと玉ねぎはニンニク粉砕器を使用すると簡単にすりおろし状になります。


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千切りにしたキャベツは1分ほど水にさらし、水を切る。


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鍋にすりおろした生姜、ニンニク、玉ねぎと水を入れ加熱する。


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沸騰したら一旦火を止め、醤油・みりん・砂糖を加え再度火を通せばタレは完成。


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キャベツの千切りを更に盛っておく(千切りが粗くて恥ずかしいですが・・)


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フライパンに油を敷き豚ロース肉を焼く。


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片面が焼けたらひっくり返し豚肉を焼き上げる。


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先程作っておいたタレをフライパンに入れ熱する。更に片栗粉一つまみを加え豚ロース肉に良く絡めたら火を止める。


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お皿に盛り、タレをキャベツにもたっぷりかければ完成。それでは頂きます!


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 生姜の利いたタレが豚ロース肉に絡み、酒でもごはんでも止まらなくなる味わいです!

また、タレの染み込んだキャベツも良いアテになり、一皿で二度おいしいおつまみ料理が完成です。このレシピなら事前に漬け込むなどの下ごしらえなしで、本格的な生姜焼きを堪能する事が出来ますよ。一度試してみては如何でしょうか?

尚、がっつり肉を楽しめるこの料理は、やはりビールかハイボールで頂きたいですね。

 

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ラーメンレビュー(豚骨ラーメン) 博多屋台一幸舎(広州)

美味しさ :★★★★★

値段 :★★★☆

清潔感 :★★★★☆

サービス :★★★★★

総合評価 :★★★★☆

 

 今回は広州での日系ラーメン店では圧倒的存在感を持つ博多一幸舎の屋台味ラーメン店を再度レビューします。

 博多一幸舎に関しては以前も一度ラーメンレビュー(豚骨ラーメン) 博多一幸舎(広州正佳広場店) - 並んだり振り返ったりでレビューしていますが、実は広州において博多一幸舎はマルチブランド展開しており、前回の正佳広場店は「泡系」と言われる濃厚豚骨スープの王道バージョンでしたが、今回の「博多屋台一幸舎」は「屋台味」と銘打たれる、少しあっさりした味わいのラーメンを出す店です。宜しければ前回のレビューをご参照頂き、今回のレビューとの比較、違いを確認してみて下さい。

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今回の「博多屋台一幸舎」は、広州地下鉄1号線の体育中心駅から歩いて5分の場所に位置します。体育中心とはその名の通り、体育館や陸上競技場の他、プロサッカーの強豪チーム、「広州恒大淘宝」の本拠地となっているサッカー場を擁する広州一の運動施設です。今回の店はその運動施設に隣接するビルの2階に位置します。

 

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エスカレーターで2階に上がり、店に辿り着きます。店に入りやすいように暖簾が一部めくれていますが、そこには「屋台」の二文字が記されていました。


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メニューを確認し、「屋台ラーメン」38元の硬麺、青葱有りを選択します。前回のレビューで、私は普段一幸舎オリジナルバージョンの場合には麺の硬さ=普通を選択すると記述しましたが、屋台バージョンの場合にはやはり「硬麺」の方が合う事が分かり、毎回「硬麺」を選択しています。


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調味料はご覧の通り、左前方から餃子汁、胡麻、ラーメン汁、にんにく(粉砕器)、辛子高菜、紅生姜です。紅生姜に関しては、前回の正佳広場店の時は5元と有料でしたが、コロナ禍の後営業再開後しばらくしてから無料提供になり、ありがたい限りです!


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店内の様子です。出張前の早めの昼食として開店直後の11:30に飛び込んだこともありお客さんは少ないですね。それにしても清潔感のある綺麗な店内です。


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5分程でラーメンが到着します。下は前回レビューした「泡系」のオリジナルバージョンですが、こちらの方が粘度が低い、あっさり目のスープである事が一目瞭然ですね。

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麺が伸びない様に、粉砕器にてにんにくを絞り出し、胡麻を(大量に)すり、麺に味わいを添え、頂きます!


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麺は九州ラーメンとしてはやや太めのストレート細麺です。コシのある麺の歯ごたえがのど越しよく入っていきます。


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スープを頂きます。一幸舎スタンダードのスープと比較し、見た目通りあっさり目のスープですが、しっかりとしたコクがあり幾らでも味わっていたくなるスープですね。また、写真でもわかる通り表面が油に覆われる形となっており、最後まで熱々のまま頂けるのも非常に素晴らしいです。一幸舎スタンダートとは一味違う味わいですが、甲乙つけがたいほど魅力的なラーメンです!

 


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夢中で半分ほど食べ進んだ後、辛子高菜で味変を行います。この辛子高菜は、じゃんがららあめんの様に辛すぎる事も無いので結構大胆に入れる事が出来嬉しいですね。高菜の旨味がコクのあるラーメンを更に引き立ててくれます。

 

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チャーシューを頂きます。肩ロースを使っていると思いますが、脂身の量も程よく本当に柔らかい美味しいチャーシューです。このチャーシューもこのラーメンの魅力の一つですよね。


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更に紅生姜を投入します。やはり豚骨ラーメンには紅生姜、合いますねぇ。。

そう思いながら、別れを惜しみつつ一気に完食してしまいました。ご馳走様でした!

 

 今回は広州生活の心のオアシス(笑)・博多一幸舎のレビューをお届け致しました。

 本拠地の福岡でも展開されている「泡系」と「屋台味」がいずれも楽しめる街というのは恐らく世界中探してもあまり例が無いのではないでしょうか?しかもいずれも味は日本クオリティで値段もお手頃と、単身赴任の自分にとって極めてありがたい存在です。スタンダードの「泡系」とややあっさり味の「屋台系」、いずれも甲乙つけがたい存在ですが、特に飲んだ翌日などはこちらの屋台系のラーメンは非常に美味しく感じますね(笑)。店内も清潔で居心地がいいこの店は、星4.5★★★★☆でお願いします!(また行きたいです)

 

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ラーメンレビュー(客家式まぜそば) 客家飯(広州)

美味しさ :★★★

値段 :★★★★☆

清潔感 :★★★

サービス :★★★

総合評価 :★★★

 

今回は広州地下鉄3号線の石牌橋駅から徒歩3分に位置する、客家饭Ke4Jia1Fan3をレビューします。このブログを通じて出会い、このブログのサブメインテーマに昇格となった、「腌面」のレビューをします。腌面は中国の広東省江西省、台湾などに住む「客家」と呼ばれる人々の料理で、客家の街と言われ広東省の北東部に位置する梅州市のご当地ラーメンになります。客家というと少数民族と思われがちですがそうではなく漢民族で、歴史的背景により北方から南方に移り住んだ人々です。客家については、ラーメンレビュー(客家式まぜそば) 陳記三及第 棠石路385分店(広州) - 並んだり振り返ったりで少し詳しく触れていますのでよろしければご参照下さい。

今回の店は「客家飯」と名が体を表しまくりのわかりやすい店名ですね(笑)。それでは行って見ましょう。

ibird.hatenablog.jp


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地下鉄の駅を降り、横断歩道を渡ると交差点内に店はありました。駅から近いです。

 

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店頭の掲示です。「客家小食Ke4Jia1Xiao3Shi4」とは客家のファストフードという意味ですね。右上に招牌Zhao4Pai4=看板料理として腌面が記載されています。一番下には「我们的食材90%来自梅州」=当店の食材の90%は梅州直送です、と本場の味が強調されています。中に入ります。


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メニューを確認します。この店はレジというものがなく、作っている店員や配膳している店員を呼び止めてオーダーする必要があります。左側真ん中あたりにある「客家腌面&枸杞叶三及第」を注文しようとしますが、お昼時で皆忙しくて捕まえるのにやや手間取りました。外国人にとってはやや上級者向きの注文スタイルですね(笑)。なお、枸杞叶Gou3Qi3Ye4はクコの葉の事で、三及第San1Ji1Di4はこれも客家の名物スープです。クコの葉に豚肉を合わせ煮込んだもので、三及第という名前は中国の官僚登用試験である科挙の上位3名を意味する言葉から来ています。三及第の名前の由来に関してはラーメンレビュー(客家式まぜそば) 嘉応面粉厰(広州) - 並んだり振り返ったりで少し詳しく触れているので、よろしければご参照ください。


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何とか注文をすませ席に着きます。まずは調味料をチェック、左からニンニクペースト、辛味ペースト、酢の3種類とシンプル!しかもペットボトルと瓶そのままです。


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店内の様子です。広くはありませんがシンプルな店内です。お昼時とあってほぼ満席でしたが、丁度食べ終わり出る人がいたので運良くすぐに座ることが出来ました。


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席に着くと5分ほどでまず三及第が運ばれて来ました。むむっ、今回が3度目の三及第ですが、これだけアクが凄いのは初めてですね!アクがすご過ぎてクコの葉が部分的に見える以外は、スープの中身がよく見えません(笑)少し食べるのに勇気がいる外見ですね。


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濁ったスープから、出て来ましたね、豚モツです。柔らかくて美味しいです。


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豚の赤身肉。こま切れ肉ですね。


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クコの葉です。たっぷり入っていておいしいのですが、他の店よりも少し苦味を感じる気がします。クコの葉の前処理とアクの多さが関係しているのでしょうかね??


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さらに3分ほどしてようやく腌面が到着です!相変わらずこのルックスを見るとワクワクして来ます。


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腌面で標準的な少し縮れた中太ストレート麺です。口にすると、うん、美味しいです。

ただ、ややインスタント麺に近い食感ですね。もう少しコシかしなやかさのどちらかでもあったらなぁ、と感じてしまいました。


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やや麺の美味しさに物足りなさを感じてしまったので、早めに味変を試みます。腌面定番のニンニクペーストを投入し、刺激増しにします。はいはい、この味が欲しかったんです。ニンニクをベースに酸味と辛味と甘味を加えたソースが腌面によく合います。


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最後は更なる刺激を求め、辛味ペーストを追加します。よしっ、程よい辛さに食欲が刺激され、一気に完食となりました。

 

冒頭にも述べましたが、このブログがきっかけで出会った広東省のご当地ラーメン、「腌面」の3回目のレビューをお届けしました。腌面は日本のラーメンに通ずる様なコシのある中太麺が特徴で、この様な麺は実は中国では余り見かけず、貴重なまぜそばタイプのご当地ラーメンです。相棒となる三及第と一緒に食べるこのラーメンは格別で、いつも唸りながら食べています(笑)。今回はもう少し麺の美味しさが出せれば更に美味しくなると期待を込め、星3つ★★★とします。

 

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知ってる?「中国10大ラーメン」 その②

 今回は「中国十大面条」紹介の第二回目です。その①でも記載した通り、この10大ラーメンは中国商務部といういわば経産省が決めたランキングで、国が決めた公式ランキングなのです。

 前回の知ってる?「中国10大ラーメン」その① - 並んだり振り返ったりでは、10位から6位までの5つのご当地ラーメンを紹介しました。ちなみにその5つとは、吉林延吉冷面、河南烩面、镇江锅盖面、昆山奥灶面、杭州片儿川でしたよね。中国に住んでいる私でも初めて聞くようなラーメンが中国にはいくつもあるんだなぁと、ちょっとした驚きでした。

 

という事で、いよいよ「中国十大面条」のベスト5の紹介をします。

 

 ベスト5の中でもベスト3とそれ以外に分けられており、結構細かい分類がなされています。それでは一気に発表しましょう!

北京炸酱面、山西刀削面、武汉热干面、兰州拉面、四川担担面がベスト5です。

その中で、北京炸酱面、山西刀削面、武汉热干面がベスト3になります!

 前回の10位から6位までの時と異なり、私は「初耳」というご当地ラーメンは見当たりませんでした。いずれもさすが上位に食い込むラーメンだけの事はあります。

 それでは前回同様に地理的なところから紹介していきましょう!

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  上の地図では前回紹介した6位~10位のラーメンも併記しているので、これを見れば「中国十大面条」の地理的関係が一目瞭然ですね。

 

 それでは、前回同様北から順番に紹介していきたいと思います。

まずは北京の北京炸酱面から行きましょう!

 北京は上海と並び日本人に最も馴染みのある中国の都市といえます。人口14億人を擁する中華人民共和国の首都であり、人口2000万人を超える巨大都市です。

 そんな北京のご当地ラーメン、炸酱面は日本でも「ジャージャー麺」と呼ばれ浸透していますよね。また、韓国でも「チャジャンミョン」と呼ばれる韓国式炸酱面があり、これは日本のジャージャー麺よりも浸透しています。炸酱面は東アジアでとてもポピュラーな麺料理と言えます。

 写真の通り、麺の上にきゅうりなどの野菜が乗せられ、肉味噌をかけ混ぜ合わせて食べるまぜそばタイプのご当地ラーメンです。

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 それでは少し南下し、シルクロード方面に西進したところにある甘粛省省都である蘭州のご当地ラーメン、兰州拉面(蘭州拉麺を紹介します。

 甘粛省は中国内陸に位置する自然豊かな省で、シルクロードで有名な敦煌もこの省にあります。兰州拉面の特徴は、一清二白三红四绿五黄という言葉で5つの色で端的に表現され、清=透き通ったスープ、白=白い大根、红=赤いラー油、绿=緑の葱とパクチー、黄=黄色い麺を表しています。ラーメンとしてはこの淡麗スープと、コシのある手打ちの中太麺が魅力の真っ直ぐな美味しさが魅力のラーメンです。

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 それでは甘粛省から東に戻り、山西省のご当地ラーメンである山西刀削面の紹介です。山西刀削面は、人口約3700万人、太原を省都とする山西省のご当地ラーメンです。山西省は日本人にとってはあまり馴染みのない省だと思いますが、中国最古の王朝と言われる夏王朝が存在したとされ、歴史的にも大変重要な地域です。山西刀削面は、その名の通り麺を包丁で削ぎ落とす独特の製法で日本でも人気を博していますよね。こうして作られる麺の独特の食感が魅力のご当地ラーメンです。

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 さて、再び内陸に向かい「麻婆豆腐」でも有名な四川省に話を移しましょう。四川省のご当地ラーメンは、こちらも日本での知名度がとても高い四川坦々面です。四川省は1世紀前半の三国志の時代、劉備玄徳や諸葛亮孔明などで有名な蜀の本拠地だった事で有名です。ラー油や胡麻ペースト、山椒を使用し、濃厚かつ刺激的に仕上げたラーメンに肉味噌が載るスタイルは、既に日本人にも多く受け入れられていますね。なお、日本ではスープのある形で提供されるのが一般的ですが、本場四川ではどちらかと言えば汁無し状態、いわばまぜそば状が主流です。病みつきになるこのラーメン、私も大好きです。

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 最後はコロナウイルスの影響で今年一気に知名度が上がってしまった武漢のご当地ラーメン、武汉热干面(武漢熱干麺)の紹介です。恐らくベスト5の中では最も日本人には馴染みが薄いご当地ラーメンではないでしょうか?

 武漢アヘン戦争をきっかけにイギリスが租界を置いた事を皮切りに、日本を含む列強の租界地が置かれた歴史を持つ都市です。事実上の占領を受けた反面、そのおかげで他の地区より発展した側面もあるのですが、この歴史とは切っても切れない都市と言えます。私も何回か訪問したことがありますが、この武汉热干面は、武漢市民に大変人気があり、朝食にはかなりの割合で地元の人々がこぞってこの面を食べていたのが印象的でした。


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これが現地で私が食べた热干面です。こんな風に紙の容器で提供されるのですが…


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ご覧の通り立ったまま、また歩きながら皆さん食べていますね。若い女性でも同様に通勤途中に歩きながら食べていたのが印象的でした。

 

この武汉热干面はラー油や胡麻ペーストを使用していますので先ほど紹介した四川担担面と見た目が似ています。実際味も近い部分があるのですが、胡麻ペーストの味が強く、坦々麺に比べるとかなりこってりまったりした味わいに仕上がっています。担担面の辛味噌味に対し、热干面は濃厚な胡麻が主張した味です。

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 2回に渡って紹介して参りました、中国十大面条、いかがでしたでしょうか?2回目の今回は上位5種類ということで、私たち日本人にも馴染みのあるご当地ラーメンが大半でしたね。

 実は、個人的には納得出来ない部分が無いではなく、わたくし一押しの広東云吞面がランクインしていないのです!江蘇省の麺が2つランクインしていたりと、少し政治的な力が働いていた香りも致しますが、ここは大人の対応といたしましょう。ランクインしたものの中には兰州拉面の様にこのブログでも既に紹介済みのラーメンもありますが、私は未食のものも多かったので、是非試してみたいと考えています。

 それでは今回はこの辺で、お読み頂きありがとうございました。

 

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おつまみレシピ 自家製厚揚げ

 このブログでは、中国広州で単身赴任中のサラリーマンが、コロナ禍の影響で家族と離れ異国の地で大好きな居酒屋にも行けず会社にも行けずただ悶々と過ごす巣篭もり生活が長引く中で、「美味しいものが食べたい!」という本能に突き動かされ、突如料理に目覚めてしまった記録を、レシピとして発信して行きます。

 今回は、個人的に酒のアテの最高峰の一つと考えている「自家製厚揚げ」のレシピを紹介します。

 

メニュー名 :自家製厚揚げ

調理時間 :30分

材料(2人分)

豆腐 1丁 

生姜 適量

葱 好きなだけ

醤油 適量

 

材料写真

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まず、豆腐の水抜きを行います。
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この料理で一番大事な工程がこの豆腐の水抜きです。十分に水抜きがなされていないと豆腐を油に入れた時に暴発して大変なことになります。豆腐をキッチンペーパーで包み、電子レンジ(600W)で3分熱した後、重しをして5分間ほど置く方法が良いと思います。


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水抜きをした豆腐を半分に切り、生姜をおろし、葱はみじん切りにしておきます。


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鍋に油を入れ熱します。油は多めにした方が揚げやすいです。


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この料理は高温で一気に揚げるのがコツと思います。180~190℃まで油を熱します。菜箸を入れた時に写真の様に泡が出てくる状態が目安です。


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豆腐をそっと油に入れます。豆腐が崩れるのを防止するため、表面が揚がり固くなってくるまで余り触らないようにします。また、油が少ない場合は鍋底にくっつかない様に注意しながら揚げます。


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表面の色合いを見ながら適宜ひっくり返します。

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写真の様にきつね色になったら出来上がり。油から上げます。

 
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キッチンペーパーなどを利用し、良く油を切ります。


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たっぷりの葱、おろし生姜を添えてお皿に盛り付けます。


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葱と生姜をたっぷり乗せ、醤油をかけて頂きます。私は醤油派ですが、お好みでめんつゆなどをかけても美味しいと思います。


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箸で厚揚げを切り、内部にも薬味や醤油をかけながら頂きます。外はカリッ、中はトロッとした見事な食感を繰り返し味わう事が出来、もう夢心地です!

 

 この料理は、居酒屋であれば店主がこだわり持つ店でで提供されることが多い様に思いますが、豆腐から揚げて作られる揚げたての厚揚げは、大変シンプルながら素晴らしい味わいです。

 これがごく普通の居酒屋の場合や、また家飲みの場合など、市販の厚揚げをオーブントースターなどで温めて食されることが多いと思います。これはこれでとても美味しいのですが、やはり自家製厚揚げを揚げたてで食べるときの外はカリッ、中はトロッとした食感は見事に飲み物を引き立ててくれます。

 この料理は焼酎や日本酒が一番合うと思います。

 

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