並んだり振り返ったり

中国・広州からラーメン、グルメレビューや一人暮らし料理のレシピなどの発信。

ラーメンレビュー(広東式まぜそば) 添仔伝統竹昇面(広州)

美味しさ :★★★

値段 :★★★★☆

清潔感 :★★★

サービス :★★★

総合評価 :訳ありでN/A(後日再評価予定)

 ※詳しくは記事をご参照頂ければ幸いです。

 

今回は広州地下鉄広仏線の燕岗駅から徒歩10分に位置する添仔伝統竹昇面をレビューします。広仏線とは広州市とお隣の仏山市を結ぶ地下鉄路線で、東京でいえば東京と千葉を結ぶ東西線や、東京と埼玉を結ぶ有楽町線の様な存在ですね。仏山から広州に通勤する人も多い様で、いつもたくさんの乗客を運んでいる路線です。


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今回は最寄りの燕岗Yan4Gang3ではなく、広州地下鉄2号線の江泰Jiang1Tai4駅から15分の道のりを歩いていきました。途中で写真の様な「广州青少年足球训练基地Guang3Zhou1Qing1Shao4Nian2Zu2Qiu2Xun4Lian4Ji4Di1」という立派な施設がありました。中国は国ぐるみでサッカーを育成している様ですね。訓練基地という発想が共産主義国家らしいなぁ、と感じます。


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猛暑の中、トコトコ歩いてようやく店に辿り着きました。撮影の時の角度が悪く看板全面を移す事が出来ませんでした、すみません。


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入り口を入ってすぐ右側のレジで注文をします。一番左上にある普通の云吞面や、「本店新品」というこのブログ定番の鲜虾蟹仔云吞面にも惹かれたのですが、今回は気分を変えたくなり、猪油捞面Zhu1You2Lao1Mian4 8元を選択。猪油とは豚の油という意味で、捞面とは汁無しラーメンの事です。日本の感覚的には簡易なまぜそばですが、豚の油と混ぜ合わせる事で非常にコクの出るメニューです。スープも付いては来るのですが、折角なのでワンタンも味わってみたい思い、净云吞Jing4Yun2Tun1(ワンタンスープ)10元も併せて注文しました。


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店内の様子です。今日は出足が遅くなってしまい既に午後1時半をまわっていますが、それなりに他のお客さんはいらっしゃいます。この店は、中国の一般的な飲食店がそうである様に午後2時で昼食の営業を終了するスタイルの様で、午後2時で一旦従業員の人々もお昼のお休みに入ります。そんな微妙な時間帯にもかかわらずお客さんの入りは5割くらいはありそうです。この店もやはり人気店の様です。


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大きく「禁煙」と書いた看板がありました。「违者罚款50元Wei2Zhe3Fa2Kuan3(違反したら罰金50元)」と記載があります。50元(約800円)というのが微妙な金額ですねぇ。500元くらいにした方が迫力がありそうに思うのですが。。


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席につきまず調味料チェックをします。左から醤油、箸を挟んでラー油、酢、大根漬物です。調味料としては標準的な広州のラインナップです。


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ラー油はこんな感じ。かなり粘度の高い印象です。


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大根漬物。人参や青唐辛子の色彩が存在感を出しています。

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5分ほどでラーメンが到着しました!捞面とスープのシンプルな組み合わせです。麺そのものはいつも食べている云吞面と同じ極細の竹升面です。麺の下に猪油が敷かれているのが見えますね。


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さあ、麺を頂きましょう。持ち上げると、軽く縮れのある極細麺で、この料理のポイントである猪油との相性も良さそうです!一口食べてみます。

。。。ん?ん?あれ? 味が?無い?

気のせいかと思いもう一口、やはり塩味がしない様です。豚の油は香っているのですが。。

事態が呑み込めず色々と考えます。

 猪油捞面って元々こんな料理?いやいや、以前他の店で食べた時はちゃんと醤油だれが入っていた。

 じゃあ、この店はこういうスタイルなのかも。「自分の好きなように醤油で味付け下さい」ってこと?うん、そうかもしれない、と思い至り先程写真に撮った卓上の醤油をかけようとしましたが、あれ?無いぞ!

 そうだったんです。もうすぐ午後2時なので午前の部の仕事はもうすぐ上がり!と思い嬉しくなった店員のおばちゃんが気が早い事に片づけてしまったのです!

 まてまて、いくら何でも醤油を片付けたってことは、やはり今日の猪油捞面は異常で、配膳する前にかけるべき醤油だれをかけ忘れたんじゃ??? と、もはや平常心を完全に失ってしまいました(笑)。


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そうこうしているうちにサイドメニューで注文したワンタンが出てきましたのでとりあえず記念撮影(笑)。このまま味が無いラーメンを食べるのは嫌だったので、撮影後、店員の若いおにいちゃんに話しかけます。

「这个捞面没有味道。酱油也没有!(この麺味が無いです。醤油も無いです。)」

そうするとおにいちゃんは「ああ」と言った素振りで慌てもせず醤油を持って来てくれました。


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 店員のおにいちゃんが少しも動じない様子だったので、きっとこの店はこういうスタイルなんだ、という事に一度決め、持って来てくれた醤油をかけて頂きます。元々猪油捞面のたれは醤油味なので、適量かけると豚の油の香りも引き立ち、とてもおいしいまぜそばが完成しました。(でも本当にこれであっているのかどうか、内心まだ半信半疑です笑)

 更に、一緒にワンタンも頂きました。肉がたっぷり詰まっておりボリュームたっぷりでしたが、「猪油捞面味が無い騒動」のせいでいろいろ思いめぐらせているうち動転して、なんとワンタンの写真は初めの記念撮影以外取り忘れてしまっていました(すみません!)。


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中盤に差し掛かりラー油で味変します。同時に大根漬物をサイドに置いて一緒に楽しみます。汁なしの麺だとこれが出来るのが嬉しいです。この店の大根漬物の塩梅も程よく、ラー油の刺激と相まって猪油の美味しさを引き立ててくれます。


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という事で完食です!

このブログでは、普段は基本的に完食後の食器の写真は掲載しておりません。そもそも食べ終わった食器は見苦しいため、ひとさまにお見せするべきではない、という考えのせいもあるのですが、私にとって食べ終わった後の余韻に浸る時間が非常に大事で、それを阻害したくない為、食べ終わった後はレビューの事を忘れる様にしている為です。

 しかし今回は「味がない」トラブルで一気に気が動転し、完全にペースを乱されてしまい、余韻も何も無い状態に陥ってしまいました。すると何だか、最後の決めのショットが無いとちゃんと終われる自信が無くなってしまったため、敢えてフィニッシュ写真を撮影しました(笑)。ついては、今回は完食写真を掲載する事をお許しください。

 

総評 :今回は誠に申し訳無い気持ちで一杯です。こういうのは「中国あるある」でもあるのですが、やはりこの状態でサーブされるのが正常なのかどうかきちんと確認すべきでした。けれど「味が無い、醤油も無い」状況に完全にやられ、気が動転してしまいました。コシのある麺、大振りのワンタン、共に美味しかった事は確かですが、自分で醤油をかけた行為が正しかったのかどうか、私の責任で不明のため、今日の総合評価は「N/A」とさせて頂きます。今日はこんな記事なのに最後までお読み頂きありがとうございました。後日必ずリベンジで再挑戦し、この店はそもそもこういうスタイルなのか、店員さんが忘れたのかを明らかにした上で最終評価を行いたいと思います(笑)!

 

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ラーメンレビュー(蘭州ラーメン) 中国蘭州老白家牛肉拉麺(広州)

美味しさ :★★★★

値段 :★★★★

清潔感 :★★★☆

サービス :★★★

総合評価 :★★★☆

 

 今回は、中国で最も有名と言える甘粛省蘭州市のご当地ラーメン「蘭州拉麺」をレビューします。

 中国にもご当地ラーメンがいくつかあり、日本人にもお馴染みのところでは、私の一押し「広東ワンタン麺(云吞面Yun2Tun1Mian4)」の他「北京ジャージャー麺(炸酱面Zha2Jiang4Mian4)」、「四川タンタン麺(担担面Dan1Dan1Mian4)」などがあり、どれもそれなりに知名度はあるのですが、「蘭州拉麺」ほどの知名度と人気を誇るご当地ラーメンは無いと断言出来ます。

 その人気の広がり方ですが、中国国内どこに行っても必ず何軒か「蘭州拉麺」専門店がある、そんな広がり方です。例えば、世界有数のグルメ都市である上海で本場の「広東ワンタン麺」や「北京ジャージャー麺」を食べようとすると、それなりの広東料理北京料理の専門店にわざわざ行きその店のメニューの一つとして頂くのが普通ですが、「蘭州拉麺」についてはあえて探さなくても結構至る所に蘭州拉麺専門店があり、同じ地区でライバル店がしのぎを削る、なんていう事も珍しくない状況といえば少し伝わるでしょうか?日本でいえば町中華のラーメン屋や、蕎麦屋うどん屋の様な位置づけと考えて頂くのが分かりやすいと思います。

 


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今回は、広州地下鉄3号線の石牌橋駅から徒歩5分に位置する「中国兰州老白家牛肉拉面Zhong1Guo2Lao3Bai2Jia1Niu2Rou4La1Mian4」を訪問します。黄色地に赤字の大きな看板の右下の方を見ると、「中華百年老字號」とあり、そのまた右には緑の字で「清真」とあります。蘭州ラーメンの歴史を調べてみると、どうやら清朝の西暦1800年頃に作られ始めたらしく、既に200年もの歴史がある事になります。「中華百年老字號」の看板に偽りなし、ですね。また「清真Qing1Zhen1」とは中国語でイスラム教を表し、この店がクルアーンに従うハラール料理店である事を表しています。


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まずは入り口を入って右側のレジで注文します。一番右下にある「伝統牛肉面」15元を注文します。


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レジで受け取ったレシートを厨房兼配膳口に提出し自分のラーメンが出て来るのを待ちます。レシートを出す時に麺の太さやラー油を入れるかどうか、ネギを入れるかどうか等の好みを伝えると聞いてもらえます。今回はスタンダードよりも少し太めの「三细San1Xi1」を選び、ラー油は入れずにネギ多め、を注文しました。これも慣れるまで言うタイミングが難しかったのですが、何とか慣れてきました(笑)。奥で職人さんがラーメンを伸ばしているのが見えますね。蘭州ラーメンの良さは、基本的に打ちたての麺が味わえるところですね。


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店内の様子です。お昼時だけあって8割以上の席が埋まっています。


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厨房件配膳口からラーメンを受け取り、空いている席を探し着席します。同僚と2人だったのですが、空いているテーブルは一つしかなく、危ないところでした(笑)。スープはご覧の通り透明度の高いタイプ。実際に飲んでみると、スッキリした味わいでいくらでも飲んでいられそうな美味しさです。ネギ多めにして貰ったのに加え、香菜Xiang1Cai4の味がポイントです。香菜ファンの私にとっては好きなスープ。今回はラー油を抜いて貰ったので本来の蘭州ラーメンの味が楽しめます。(ラー油は後で味変で使いますが)具の大根が入っているのも一つの特徴ですね。


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続いて麺を頂きます。注文の時にやや太めの三细を選択したので、ご覧の通り食べ応えがありそうな中太のストレート麺です。麺は打ち立てらしくしっかり小麦の味が味わえるタイプ。小細工は全くなく、直球勝負のラーメンですね。

 

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今回はテーブルでの待ち時間がなかったので遅ればせながら調味料チェックです。ラー油と酢、以上!(笑)潔いです。


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多めにしたネギがたっぷりと、ダイス状の牛肉が見えます。この肉を見て、日清カップヌードルの謎肉を思い出してしまうのは私だけでしょうか(笑)?


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半分ほど食べ進んだところでいよいよ味変を試みます。唐辛子どっさりの辛そうなラー油をひとサジ、いい感じです。食べてみると、ピリッとして美味しいんですが、もう少し刺激が欲しい感じです。


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という事で、ここは黒酢を投入します。以前ラーメンレビュー 家和麺館(上海) - 並んだり振り返ったりの時にも触れましたが、日本人と違い中国人はラーメンにちょくちょく酢を入れる様です。かくいう私は日本のラーメンには決して酢を入れない派でしたが、中国ローカルラーメンには気分によりたまに入れたりします。特に蘭州ラーメンには合う様な気がして、結構入れることが多いです。さあ、酢の効果はどうでしょう?うんうん、ピリッとさっぱり変貌し、この後一気に完食しました。


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総評 :中国人の国民食ともいえる蘭州ラーメンを初めてレビューしました。最近では日本でも蘭州ラーメンが流行し始めているという話も聞きましたが、さて、日本人に受け入れられるでしょうか?個人的な意見としては、香菜が一つのポイントなので好みが分かれるとは思いますが、これが好きな人はハマる味だと思います。中国では蘭州ラーメンと一言で言っても、日本と一緒で店によって味はピンキリです。中には「本当に店で麺打ってるの?」と疑いたくなる様なレベルの店もあり、がっかりする事も少なくありませんが、この店は麺のコシもありレベルが高い店と思いました。唸る様な美味しさ、ではありませんが、毎日でも行けちゃいそうな飽きない美味しさ、とでもいうのでしょうか?これが人気の秘密と思います。総合評価は星3.5★★★☆とします。

 

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ラーメンレビュー(ワンタン麺) 漢記面館(広州)

美味しさ :★★★

値段 :★★★★★

清潔感 :★★★

サービス :★★★☆

総合評価 :★★★

 

今回は広州地下鉄2号線の海珠広場駅から徒歩10分に位置する汉记面馆Han4Ji4Mian4Guan3をレビューします。海珠広場の海珠Hai3Zhu1とはこのショッピングセンターが所在する区の名前です。今回調べてみてびっくり。海珠区だけで約170万人も人口がいるんですね!とても大きな区なわけですが、広州市の中ではそれでも4位で、1位は広州国際空港がある白雲区で約271万人とのこと。1位の白雲区は日本の都市ランキング第2位の大阪市(約274万人)とほぼ同じ!4位の海珠区でも日本の都市ランキング4位の札幌市(約200万人)と5位の福岡市(約159万人)の間に位置する事がわかり、改めて中国の大きさを強く認識しました。ちなみに、日本の区で最も人口が多いのは東京都世田谷区で約94万人との事でした。世田谷区も政令指定都市並みの人口というのは凄い驚きでしたが、中国はやはりスケールが違いますねぇ。。

 

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地下鉄の出口から出るとすぐに広州市街を東西に流れる、広州のシンボル的存在の珠江Zhu1Jiang1という大きな川が見えます。その川に架かる海珠桥Hai1Zhu1Qiao2という橋を歩いて渡ると間もなく店に到着しました。なかなか庶民的な店ですね。


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云吞面(小)11元を注文し店内に入ります。値段が庶民的、非常に魅力です。


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飾り気などは余り無いこじんまりとした質素な店内ですね。


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店内から入口方向を見ます。店の外側の歩道上にも卓が設置されており、オープンエアでの食事も楽しめます(笑)。私も狙いましたが人気の席らしく満席で止むを得ず店内に入りました。今回は朝食だったので朝8時台でしたが、ご覧の通り結構お客さんがいました。この種のお店は朝食需要も多く、朝7時から営業、ってところは結構多いです。この店もそういった典型的なお店です。私はわざわざ地下鉄に乗って来ましたが、近所の人々が台所代わりに「ちょっと飯食いに行くか」というノリで気軽に使える店なんだと思います。


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ラーメンを待つ間調味料をチェックします。左側から、醤油、酢、ラー油ですね。ここも至ってシンプルです!


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ラー油はこんな感じ。自家製で唐辛子もたっぷり入っており、美味しそうです。


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3分程度でラーメンが到着です。ほんのり白濁したスープに、ワンタンは隠れており、非常にオーソドックスなスタイルです。まずスープを頂くと、うん、あっさりとした淡麗系です。熱々で五臓六腑に染み渡る朝食にぴったりのスープですね。


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麺に進みます。僅かに縮れも見られますが、ストレートタイプの細麺です。ここもザ・オーソドックス!口に入れると小麦粉の味が広がります。コシは程々で優しく入ってくる麺です。


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さあ、もう一人の主役ワンタンの登場です。今回小を頼みましたがワンタンはたっぷり4個入っています。


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ワンタンの中には肉。フツーですねぇ(笑)。子供の頃たまに食べたワンタンの味を思い出しました。郷愁を誘うワンタンです。


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このワンタン麺は全てが非常に優しい味で、今日の様な朝食にはピッタリの存在だと思います。ただ、もう少し刺激が欲しくなって来たので今回は早めにラー油を投入します!


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さあ、優しいスープが紅く染まり主張を始めました(笑)。飲んでみると、うんうん、期待通り舌を刺激してくれる魅力的な味に変貌を遂げました。ラー油投入に食欲も刺激され、この後一気に完食!ごちそうさまでした。


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総評 :今回は近所の人気店で、スタンダードの真ん中を行く、庶民的なワンタン麺を堪能しました。麺もスープもワンタンも、前に出しゃばる事はなく、優しく人々の胃を満たしてくれる、そんな料理を目指しているのかな、と感じさせる味でした。値段も良心的で、近所にあれば週3くらいで通ってみたい、そんな普段使いにぴったりの店だと思います。

総合評価もザ・スタンダード、星3つ★★★でお願いします。

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ラーメンレビュー(豚骨ラーメン) 博多一幸舎(広州正佳広場店)

美味しさ :★★★★★

値段 :★★★☆

清潔感 :★★★★☆

サービス :★★★★★

総合評価 :★★★★☆

 

今回は広州生活の心の支え(笑)、博多一幸舎の正佳広場店をレビューします。

日本在住時、まだ新興勢力だった博多一幸舎のラーメンを博多で初めて食べた時、衝撃を受けて以来の一幸舎ファンですが、去年広州に来てみて、しっかり広州に根差している事に驚きました。

今回は、広州の一幸舎の中でも最も味がぶれないと噂の正佳広場店に突入します。

 

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店に入ろうとすると、店員さんが元気のいい声で「いらっしゃいませ!」と綺麗な発音の日本語で出迎えてくれます。これは私が日本人だからではなく、中国人のお客さんでも同様。日本らしさの演出が徹底しています。また、まだコロナ対策で入店時には体温を測り、名前と電話番号を帳簿に記載、その後店員さんが両手に消毒液を噴射してくれる決まりとなっています。衛生管理がきっちりしているという事に安心感を覚えます。


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注文はこの注文シートを使用して行います。水を持って来た店員さんに日本人向けの日本語版を渡されます(尚、裏面は中国語版になっています)。私はこの店では博多豚骨ラーメン39元・油普通・味の濃さ普通・麺の硬さ普通・青葱ありと決めており、5秒で記入しその場で注文完了!(笑)。尚、39元という値段は日式ラーメンとしては安い部類に入ります。通常、他の日本のブランドで展開しているラーメンは60〜70元程度が多く、約1000円のイメージ。ここは約600円で、日本で普通に博多ラーメンを食べる感覚か、少し安い感覚ですね。


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調味料はラーメンのタレ、胡麻、餃子のタレ、胡椒、ニンニク、紅生姜。ニンニクと紅生姜が嬉しいんです!ニンニクは日本でもお馴染みのスタイルが踏襲されており、生ニンニクを押し潰して押し出しラーメンにトッピングします。ニンニクの香りがストレートに出てくれますね。


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平日12時前のためお客さんの入りは5割程度。でも昼時は必ず行列が出来るほど中国人にも人気があるお店です。土日などは12時過ぎると凄まじい行列となり、近寄り難い状況と化す人気店です!


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尚、5元出せば辛子高菜もトッピング出来ます。


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などと色々見ているうちに5分ほどでラーメンが登場!一幸舎が自ら「泡系」と呼ぶ独特の泡立つスープ。豚骨と豚の頭をじっくり煮込んで完成したクリーミーなスープは一度食べたら忘れられない味です。中国人のお客さんもすっかりやみつきになっているようですね。


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にんにく2かけと胡麻を大量にトッピング!日本時代からの私の儀式です(笑)麺が伸びたりスープが冷める事の無いよう、大急ぎで手際良く「儀式」を行い、さあ食べ始めましょう!


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麺はいわゆる博多ラーメンに多い極細麺とは少し異なり、それよりやや太めの細ストレート麺です。上の写真でお気付きの方がいらっしゃったかもしれませんが、私がこの店で麺の硬さ=普通を注文するのは、この麺のモチモチ感や喉越しはバリ硬では味わえない事に気づいてからの事で、現在では一幸舎で食べる際は麺の硬さ=普通がベストと感じております。勿論他の一般的な博多ラーメン屋さんでは迷わず硬めorバリ硬を選択します(笑)

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この泡系スープ、コクがあってクリーミーで臭みが無い。豚骨ラーメンとしては完璧な出来では無いでしょうか?みなさん、私のここまでのレビューを読んでいると、日本の豚骨ラーメンのレビューに思えて来ませんか?いや、そうなんです。この店って日本の一幸舎クオリティがそのまま味わえるもの凄いお店なんです!ホントに。


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肩ロースを使用していると思われる柔らかいチャーシューも美味い。とろみのある泡系スープに良く合います。


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最後に紅生姜と胡椒で違う味わいを楽しみ完食!ご馳走様でした。

尚、私の歳のせいもあり替え玉はしておりませんが、替え玉も勿論楽しめるお店です。


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今回は注文しませんでしたが、一口餃子などのサイドメニューも非常に美味しく、ラーメンの前にビールを一杯、なんて使い方も良さそうですね。

 

総評: 途中で記載しましたが、日本で食べるクオリティをそのまま体験できる素晴らしいラーメン店だと思います。店員さんも元気良くハキハキ、礼儀正しいです。値段も日式ラーメンにしては安く、その事も中国人のリピーターが多い理由の一つかも知れません。私のような単身駐在員にはただただ有難い存在で、心の拠り所とさせて頂いております。言い換えれば、コロナ禍で日本にいる家族としばらく会えていない辛さを癒してくれる存在(笑)。

この店は中国で日本のラーメンが食べたい方全員におススメします!また、コロナが一段落後、日本から広州訪問される機会があればこのクオリティを確かめに行く価値はあると思いますよ。星4.5★★★★☆で!

 

【総合採点の採点基準】

★★★★★ :強力に推薦。わざわざ訪れてでも食べて見るべき名店。

★★★★  :推薦。近くにいるなら必食です。

★★★   :普通に美味しい。他にも選択肢はあるが一度試す価値はあり。

★★    :今一歩。近くにいても他の選択肢を探すべき。

★     :レビュー掲載を見合わせます(笑)

尚、この採点は私個人の味覚によるもので、あくまで参考として下さい。

このレビューがきっかけとなり、みなさんの好きなラーメン探しの一助となる事が出来れば幸いです。

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ラーメンレビュー(辛肉ラーメン) 家和麺館(上海)

美味しさ :★★★

値段 :★★★

清潔感 :★★★☆

サービス :★★★★

総合評価 :★★★

 

今回は再び上海に舞台を移し、家和面馆Jia1He2Mian4Guan3をレビューします。この店で一番人気と言われる辣肉面La4Rou4Mian4を注文しました。辣肉面は上海のソウルフードとも言われている(らしい)、上海では非常にポピュラーなラーメンと聞き、事前チェックの上訪問しました。

 

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家和面馆は上海地下鉄2号線の娄山关路Lou2Shan1Guan1Lu4から歩いて約5分の場所に位置します。出口を出て天山路Tian1Shan1Lu4沿いを東に真っ直ぐ歩き、遵义路Zun1Yi4Lu4を超えて左側の路地の中に位置します。表から見えないので少しわかりにくい場所ですね。真っ白な看板が点灯しています。


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 店内に入り左側にレジがありました。ここのメニューは黒板に手書きスタイルですね。日本にいた時からそうでしたが、なんだか温かみを感じる好きなスタイルです。メニューの一番左上が鉄板のおすすめメニューという事で、予定通り辣肉面La4Rou4Mian4を注文します。

 なお、写真中央下のレジディスプレイの背面の丸いシールをよく見ると「大众点评 上海面馆 TOP10 口味榜」と記載があります。大众点评Da4Zhon4Dian3Ping2とは中国の大手グルメサイトで、丁度日本の食べログに当たるものです。面馆Mian2Guan3はラーメン店、口味榜Kou3Wei4Bang3は美味しさランキングという意味で、他に服务榜Fu2Wu4Bang3=サービスランキング、环境榜Huan2Jing4Bang3=内装・雰囲気ランキングなどがあります。日本で言えば「食べログの美味しさランキングで上海ラーメン店のトップ10に入るお店」という事になり、期待が膨らみます!


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夜7時前の夕飯時とはいえ、店内テーブルはほぼ埋まっており私が座ったテーブル以外は満席で、人気店であることを伺わせます。また、店内は清潔感があり居心地は良いです。


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この写真、拡大しすぎてよく分からなくなってしまいましたが大きな液晶テレビが壁に掛かっています。テレビを見ながら夕食とは、なんだか日本の中華料理店を思い出しました。


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調味料をチェックします。奥から、ラー油、胡椒、酢。れんげと箸をはさんで何かの調味料ですね。


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辣酱油风味调味料La4Jiang4You2Feng1Wei4Tiao2Wei4Liao4=辛い醤油風味調味料と書いてあります。今回は試せませんでしたが、どんな味がするのでしょうか?


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ラー油のアップ。油は僅かでほぼ唐辛子と胡麻ですね!。効きそうです(笑)。


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5分ほどでラーメン到着です!

日本の醤油ラーメンに近い澄んだスープにラー油たっぷりの角切り肉がたっぷり乗っています。ラー油がスープの上を覆っており、かなり辛いと予想します。


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麺は中太のストレート麺。見た目は日本の麺にかなり近いんですが、私の予想通り中国で人気のある柔らか麺でした。。。

スープを飲みます。か、辛い!辣肉面と言うだけあって予想通り結構辛いスープですね。辛いのを承知で注文しているのですが、何か元も子もないというか、少しスープの旨みとかを味わいたかったです。


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チンゲン菜でしょうか?青菜が一切れ入っていました。栄養のバランスも考えられていますね。


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さあ、メイン具材の角切り肉を頂きます。豚肉を辛く炒めたもののようですね。この肉がドーンと大量に乗せられており、これが人気の秘密と思われます。肉自体にも甘辛の味が染み込んでおり美味しいです。


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さて、辛さとも格闘しながら終盤に入りましたので味変を試みます。ラー油好きの私ですが、この辛さに更にラー油を入れるのは・・・胡椒もなぁ。という事で今回は酢を選抜しました。これまでのレビューをご覧の方はお分かりと思いますが、中国のラーメン店にはほぼ確実に酢が置いてあります。日本でもつけ麺のつけダレなどには普通に酢は使われていますし、ラーメンにも酢を入れる方はいらっしゃいますが、「酢はちょっと」という方も多いと思います(かくいう私も日本ではラーメンに酢は入れない方でした)。一方、ここ中国では酢を入れるのは日本よりよりかなり一般的で、多くの方が使われています。私も中国に来てからは、少しさっぱりさせたい時などはちょくちょく酢を使い始めました。中国のラーメンには確かに結構合うんですよね。


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という事で酢を入れます。狙い通り辛さ一辺倒だったスープに酢の酸味によるさっぱりした後味が加わりました。酢の酸味の刺激のせいか、辛味もまろやかに感じられ、そのまま完食しました。このスープに酢を追加したのは正解だった様です(もしラー油を入れていたら、ちょっと大変だったかもです笑)。ご馳走さまでした!

 

 大众点评 口味榜 TOP10という事で期待は高かったのですが、全体としては一般的な印象にとどまりました。

 スープの透明感からすると、この辛さ抜きでスープを味わえていたなら、少し印象も変わっていたかと思われます。また、メイン具材の肉の角切り辛味炒めもそのものは美味しいと思うのですが、このラーメンの上に乗って何らかの相乗効果が出た感は無く、素材を活かしきれていないと感じました。麺に関しては中国で人気のある柔らかタイプで、元々織り込み済みで訪問した訳ではあるのですが、私の好みで言えば以前レポートした掩面Yan1Mian4の様なコシのある麺の方がこのスープに負けない美味さが出る様に感じました。

 一方で、サービスは特筆すべきものがあります。店員さんたちの笑顔率が高かったのと、私が途中で何で味変しようか考慮中の時、女性の店員さんが「加面吗?(麺を足しましょうか?)」と声をかけてくれたのです。昔学生の頃、大学の近くのカレー屋で「カレー足しましょうか?」と声をかけてくれるカレー屋さんがあったのですが、何だかそれを彷彿とさせる温かさを感じました。店を出るときにもきっちり「慢走Man4Zou3(気をつけてお帰り下さいという意味ですが、この場合はありがとうございました)」と声をかけて頂き、気持ちよく店を後にしました。

 今回は星3つ★★★とします。

 

【総合採点の採点基準】

★★★★★ :強力に推薦。わざわざ訪れてでも食べて見るべき名店。

★★★★  :推薦。近くにいるなら必食です。

★★★   :普通に美味しい。他にも選択肢はあるが一度試す価値はあり。

★★    :今一歩。近くにいても他の選択肢を探すべき。

★     :レビュー掲載を見合わせます(笑)

尚、この採点は私個人の味覚によるもので、あくまで参考として下さい。

このレビューがきっかけとなり、みなさんの好きなラーメン探しの一助となる事が出来れば幸いです。

 

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ラーメンレビュー(ワンタン麺) 日興面家(広州)

 

 美味しさ :★★★★

値段 :★★★★☆

清潔感 :★★★★

サービス :★★★★

総合評価 :★★★★

 

今回は広州地下鉄2号線の江南西駅から徒歩5分に位置する日兴面家Ri4XingMian4Jia1をレビューします。

 

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駅から宝业路Bao3Ye4Lu4を西に数分歩き、路地を右に行くと、ありました!日兴面家Ri4Xing1Mian4Jia1の看板です。ここで写真の看板の文字をよくご覧下さい。看板にはわかりやすい字で「日興面家」とかいてありますよね。一方で私は簡体字で「日兴面家」と記載しました。実は、先ほどから私が記載していた店名の中にあるスカスカの文字、「兴」というのは日本の漢字で言えば「興」の事なんです。この店は広東式に繁体字で記載してくれているので日本と同じ「興」ですが、中国人が学校で習う漢字は「兴」なんです!以前、ラーメンレビュー 豊健飲食品店で触れさせて頂いた「豊」→「丰」と同じくらい可哀想だと、私はいつも思いながら読んでいます(笑)。更に、もう一つだけ!この章の一番上の行に「宝业路」ってありますよね?この业がまた凄いんです!なんと日本の漢字で言えば「業」なのです!「丰」と「兴」がガイコツだとすると、「业」は頭だけ?そんな感じですよね!簡体字簡体字で、漢字のみで全てを表現する中国語において、如何に効率的に表現するかを追求した文字だと思いますので余計なお世話とは思いつつ、、もう少し何とかして欲しかったなぁと思う感じのベスト3をお伝えしました(笑)。



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店に入りメニューを拝見。怀旧(鲜肉)云吞面Huai2Jiu4(Xian1Rou4)Yun2Tun1Mian4=懐かしの肉ワンタン麺も惹かれましたが、やはりここはフラッグシップメニューの蟹籽鲜虾云吞面Xie4Zi3Xian1Xia1Yun2Tun1Mian4=蟹子入り蝦ワンタン麺(小)20元を注文します。フラッグシップメニューと言っても約300円で食べられるのは本当に嬉しいです!レジのおばちゃんが「小って50gしかないけどいいの?」と聞いて来ます。「大丈夫ですよ」といいつつ席に着きます。飲食店において、こういう気遣いって大事だなぁ、と思います。


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店内の様子です。ご覧の通り広州の店としては清潔感のある店内。今日は出足が遅れてしまい午後1時過ぎです。とはいえほぼ満席とは人気店の証ですね。


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調味料チェックです。奥左側から醤油、胡椒、酢、手前が辛味ペーストです。


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辛味ペーストはこんな感じ。内容物も多くて期待出来そうです。


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店内で面を手打ちする様子です。こういう風に実際に作っているところを見せてもらえるとテンションが上がってきます!


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5分ほどでラーメンが到着。ワンタンが麺の上に乗っているパターンです。丼は大きくないのですが、小を頼んだにもかかわらずワンタンの赤さと迫力に圧倒されそうな勢いを感じます。スープも淡麗系ながらやや濃色系のコクを主張しており、ただ者ではない雰囲気を醸し出します。


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麺は軽い縮れのあるストレート麺。自家製麺に偽りなく、コシのある美味しい麺でした。ただ、意外と普通だったかな?という印象です。


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スープを一口、期待よりも少しだけ甘めの印象なので早速胡椒を入れ味を調整します。華南のワンタン麺はこういう所にある意味自由度があって好きです。


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さあ、存在感十分の海老ワンタンに突入します(ピンボケ申し訳有りません)。大ぶりの海老ワンタンが5個も入っており、これは小サイズとしては多い部類になります。味はどうでしょうか?


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うん、あれっ?何だか初めて味わう食感です。蟹籽のプチプチ感は過去最高レベル、その上でエビの食感が何だか新しいです。ちょっと表現が難しいですが、火が通っているのに生の食感?そう表現したくなる位美味しい海老ワンタンでした。


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さて、海老ワンタンを堪能したところで終盤に差し掛かり、この辺で味変を試みます。冒頭で期待の高かった辛味ペーストですが、とりあえず用心してこれ位を投入します。


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混ぜるとこんな感じ。小出しにしておいて良かった気配です。辛さ追加も手伝い、この後無事に完食、ごちそうさまでした!

 

総評 :1982年創業、創業38年の歴史ある店舗です。写真の通り、広州のワンタン麺屋としては出色の清潔感を持つところは特筆に値する点です。一方で大根漬物が無いとか、何となく勘違い感があるところも否定できないかと(個人の見解です笑)。麺は広州竹昇麺の王道を行く極細ストレート麺で、十分な魅力があるものの差別化にはもう一声といった印象。スープは甘めではありますが旨みがあり美味しいスープです。この店で最も感銘を受けたのは海老ワンタンです。何故だか新鮮さを感じる食感は他の店には無い魅力を感じさせる出来栄えです。麺・スープ共に一定の水準である上に海老ワンタンの魅力を加味し、総合評価も星4つ★★★★とします。

 

【総合採点の採点基準】

★★★★★ :強力に推薦。わざわざ訪れてでも食べて見るべき名店。

★★★★  :推薦。近くにいるなら必食です。

★★★   :普通に美味しい。他にも選択肢はあるが一度試す価値はあり。

★★    :今一歩。近くにいても他の選択肢を探すべき。

★     :レビュー掲載を見合わせます(笑)

尚、この採点は私個人の味覚によるもので、あくまで参考として下さい。

このレビューがきっかけとなり、みなさんの好きなラーメン探しの一助となる事が出来れば幸いです。

 

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ラーメンレビュー(牛もつラーメン) 西関明記腸粉(広州)

美味しさ :★★★☆

値段 :★★★★★

清潔感 :★★★★

サービス :★★★

総合評価 :★★★☆

 

今回は広州地下鉄1号線の長寿路から歩いて約10分に位置する、西关明记肠粉Xi1Guan1Ming2Ji4Chang2Fen3という店をレビューします。

 

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間口が広くて開放的な入口ですね。丸い看板に一文字ずつ店名が書かれています。1981年創業と言いますから、もう40年近くも営業しているんですね。それだけで期待が持てます。

ちなみに店名にある西关Xi1Guan1(西関)とは広州の西端にある荔湾区Li4Wan1Qu1地域の旧称で、食在広東の象徴的存在でもある地域です。「老西关」などと言えば、伝統的な美食、というような意味を帯びる様で、特に牛杂Niu2Za2=牛もつが伝統的に有名なんだそうです。この店もまた、その名の通り牛もつを出してくれます。また、明记とは以前もこのブログで触れましたが、明さん印の、といった意味です。次の肠粉というのが、腸という文字から、もつとか内臓とかの意味に捉えてしまいがち(私もそう思っていました)ですがそうではなく、米粉で作る食べ物で、焼売や蒸し餃子などと並んで広東式の点心の主力選手の一人です。

 

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この肠粉も西关の名物で、老西关肠粉Lao3Xi1Guan1Chang2Fen3などと呼ばれています。

今回は肠粉では無く、牛もつの方ですね。牛三星汤河粉Niu2San1Xing1Tang1He2Fen3 15元を注文します。牛三星Niu2San1Xing1というのは、要するに牛もつの事で、このスープがこの辺りの名物で、そのスープに河粉という麺を合わせたものです。河粉He2Fen3については後ほど触れますね。それでは席につきます。(メニューを撮るタイミングを逃してしまいました。別の機会に撮って更新します。)


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店内も開放的で、ご覧の様に一部はオープンエアの様になっていますね。広州は既に真夏の暑さですが、涼しげな気分になり良いですねー。


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Tシャツがユニフォームになっている様ですね。店員さんの背中に店名が書いてあります。日本のラーメン屋でもそうですが、ユニフォームのある店は清潔度が高い傾向がある気がします。ちなみに手前の恐竜のTシャツのお兄さんは配達業の方です。日本でも宅配が増えたと聞いていますが、ここ広州でもコロナ禍の影響もあり街中配達のバイクと自転車で溢れかえり、歩いていると身の危険を感じるくらいです(笑)!


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店内には金色の賞状が2枚飾ってあります。両方とも「广州国际美食节=広州国際グルメフェスティバル」の賞状で、2015年と2017年にそれぞれ「广州十大金牌小吃(軽食)」に選ばれた様です。相当な有名店なんですね。


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調味料をチェックします。奥から酢、胡椒、チリソース?、辛味ペーストです。


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辛味ペーストはこんな感じ。チリソースらしきものは後で確認しましょう。


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5分ほどでラーメンが到着。おー、醤油ベースっぽいスープに牛もつがたっぷり入り、野菜もたっぷり。その上にパクチーがたっぷりのスタイルです。パクチー好きの私にはたまらんですなぁ!


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麺は平べったい形をしています。このメニューの名前でもある河粉He2Fen3というのは、米粉で出来た平べったい麺の事です。これはベトナムのフォーとほぼ同じものです。食べてみると、見た目によらずスープはかなりあっさり、でも唐辛子によるピリ辛が相当効いています。米粉の麺もスルッと入り、とても食べやすくいくらでも行けそうな、そんな印象です。

 少し話が複雑になりますが、私たち日本人の「麺」の定義と中国人の「面Mian4」の定義は大きく異なります。というのも、日本では、ラーメンや蕎麦の様に細長い食べ物をひっくるめて「麺」と呼びますよね?一方の中国では原料によって呼び方を変えています。

 即ち、小麦粉から作るものは「面」、米から作るものは「粉」と区別されているのです。更に日本とは異なり、形がどうあろうと「面」は「面」、「粉」は「粉」なんです。なので、ラーメンは「面条Mian4Tiao2」でパンは「面包Mian4Bao1」なのです。同じ様に今日注文した「河粉He2Fen3」はフォータイプの幅広の米粉麺で、腸の様な形をした点心を「肠粉Chang2Fen3」と呼ぶのです。

 因みに米粉原料の麺タイプにはもう一つ有名どころがあります。それは米粉Mi3Fen3です。日本ではビーフンと呼ばれますが、これは福建省南部の方言である閩南語や台湾語の発音が日本に伝わり常用する様になった様です。


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中の野菜を確認します。レタスの様な柔らかい物ですね。こちらで生菜Sheng1Cai4と呼ばれる野菜ですね。


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さあ牛もつに突入します。写真の様な、おそらくマメと呼ばれる腎臓の部分が多かった様です。次に多いのがレバーですね。いずれも柔らかくて美味いです。臭みも全く感じません。


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あら?今日はワンタン麺では無いので出会えないと思っていた大根漬物にもこんなところで会えました(笑)。


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さあ、正体不明だったチリソースらしきものの確認です。レンゲに少し取りスープと一緒に飲んでみます。うん、予想通り辛味ソースの様です。


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それじゃあこちらの辛味ペーストは??どう違うんだろう?こちらは豆板醤の様な豆が入っている様ですね。こちらの方がいろんな味がして好みなので、こちらを採用で決まり!でもどう使い分けるのか、結局分からず仕舞いでした。


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スープに辛味ペーストを溶かしてスパートかけます。

 

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終わりに近づいたところで、ハツや砂肝らしきものも発見!他に腸らしき物もありました。ようやく完食、満腹です!

 

総評 :ラーメンレビュー初の米粉で出来た麺のレビューでした。ベトナムのフォーもそうですが、米粉の麺はあっさりしてて食べ易いところが1番の長所だと思います。ガツンと来るインパクトは無いが、毎日行けちゃう心地よさ。そんな特徴を持つ麺は牛もつという主張が強い食材との相性は抜群だと感じました。スープは牛もつの旨味が出ていますが、脂っこいことは全く無く結構あっさりスープで楽しめました。究極のラーメン探求に疲れた時にフラッと寄ってしまいそうな、そんな魅力を感じました。星は3.5★★★☆で。

 

【総合採点の採点基準】

★★★★★ :強力に推薦。わざわざ訪れてでも食べて見るべき名店。

★★★★  :推薦。近くにいるなら必食です。

★★★   :普通に美味しい。他にも選択肢はあるが一度試す価値はあり。

★★    :今一歩。近くにいても他の選択肢を探すべき。

★     :レビュー掲載を見合わせます(笑)

尚、この採点は私個人の味覚によるもので、あくまで参考として下さい。

このレビューがきっかけとなり、みなさんの好きなラーメン探しの一助となる事が出来れば幸いです。

 

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