並んだり振り返ったり

中国・広州からラーメン、グルメレビューや一人暮らし料理のレシピなどの発信。

ラーメンレビュー(蘭州ラーメン) 中国蘭州老白家牛肉拉麺(広州)

美味しさ :★★★★

値段 :★★★★

清潔感 :★★★☆

サービス :★★★

総合評価 :★★★☆

 

 今回は、中国で最も有名と言える甘粛省蘭州市のご当地ラーメン「蘭州拉麺」をレビューします。

 中国にもご当地ラーメンがいくつかあり、日本人にもお馴染みのところでは、私の一押し「広東ワンタン麺(云吞面Yun2Tun1Mian4)」の他「北京ジャージャー麺(炸酱面Zha2Jiang4Mian4)」、「四川タンタン麺(担担面Dan1Dan1Mian4)」などがあり、どれもそれなりに知名度はあるのですが、「蘭州拉麺」ほどの知名度と人気を誇るご当地ラーメンは無いと断言出来ます。

 その人気の広がり方ですが、中国国内どこに行っても必ず何軒か「蘭州拉麺」専門店がある、そんな広がり方です。例えば、世界有数のグルメ都市である上海で本場の「広東ワンタン麺」や「北京ジャージャー麺」を食べようとすると、それなりの広東料理北京料理の専門店にわざわざ行きその店のメニューの一つとして頂くのが普通ですが、「蘭州拉麺」についてはあえて探さなくても結構至る所に蘭州拉麺専門店があり、同じ地区でライバル店がしのぎを削る、なんていう事も珍しくない状況といえば少し伝わるでしょうか?日本でいえば町中華のラーメン屋や、蕎麦屋うどん屋の様な位置づけと考えて頂くのが分かりやすいと思います。

 


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今回は、広州地下鉄3号線の石牌橋駅から徒歩5分に位置する「中国兰州老白家牛肉拉面Zhong1Guo2Lao3Bai2Jia1Niu2Rou4La1Mian4」を訪問します。黄色地に赤字の大きな看板の右下の方を見ると、「中華百年老字號」とあり、そのまた右には緑の字で「清真」とあります。蘭州ラーメンの歴史を調べてみると、どうやら清朝の西暦1800年頃に作られ始めたらしく、既に200年もの歴史がある事になります。「中華百年老字號」の看板に偽りなし、ですね。また「清真Qing1Zhen1」とは中国語でイスラム教を表し、この店がクルアーンに従うハラール料理店である事を表しています。


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まずは入り口を入って右側のレジで注文します。一番右下にある「伝統牛肉面」15元を注文します。


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レジで受け取ったレシートを厨房兼配膳口に提出し自分のラーメンが出て来るのを待ちます。レシートを出す時に麺の太さやラー油を入れるかどうか、ネギを入れるかどうか等の好みを伝えると聞いてもらえます。今回はスタンダードよりも少し太めの「三细San1Xi1」を選び、ラー油は入れずにネギ多め、を注文しました。これも慣れるまで言うタイミングが難しかったのですが、何とか慣れてきました(笑)。奥で職人さんがラーメンを伸ばしているのが見えますね。蘭州ラーメンの良さは、基本的に打ちたての麺が味わえるところですね。


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店内の様子です。お昼時だけあって8割以上の席が埋まっています。


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厨房件配膳口からラーメンを受け取り、空いている席を探し着席します。同僚と2人だったのですが、空いているテーブルは一つしかなく、危ないところでした(笑)。スープはご覧の通り透明度の高いタイプ。実際に飲んでみると、スッキリした味わいでいくらでも飲んでいられそうな美味しさです。ネギ多めにして貰ったのに加え、香菜Xiang1Cai4の味がポイントです。香菜ファンの私にとっては好きなスープ。今回はラー油を抜いて貰ったので本来の蘭州ラーメンの味が楽しめます。(ラー油は後で味変で使いますが)具の大根が入っているのも一つの特徴ですね。


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続いて麺を頂きます。注文の時にやや太めの三细を選択したので、ご覧の通り食べ応えがありそうな中太のストレート麺です。麺は打ち立てらしくしっかり小麦の味が味わえるタイプ。小細工は全くなく、直球勝負のラーメンですね。

 

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今回はテーブルでの待ち時間がなかったので遅ればせながら調味料チェックです。ラー油と酢、以上!(笑)潔いです。


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多めにしたネギがたっぷりと、ダイス状の牛肉が見えます。この肉を見て、日清カップヌードルの謎肉を思い出してしまうのは私だけでしょうか(笑)?


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半分ほど食べ進んだところでいよいよ味変を試みます。唐辛子どっさりの辛そうなラー油をひとサジ、いい感じです。食べてみると、ピリッとして美味しいんですが、もう少し刺激が欲しい感じです。


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という事で、ここは黒酢を投入します。以前ラーメンレビュー 家和麺館(上海) - 並んだり振り返ったりの時にも触れましたが、日本人と違い中国人はラーメンにちょくちょく酢を入れる様です。かくいう私は日本のラーメンには決して酢を入れない派でしたが、中国ローカルラーメンには気分によりたまに入れたりします。特に蘭州ラーメンには合う様な気がして、結構入れることが多いです。さあ、酢の効果はどうでしょう?うんうん、ピリッとさっぱり変貌し、この後一気に完食しました。


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総評 :中国人の国民食ともいえる蘭州ラーメンを初めてレビューしました。最近では日本でも蘭州ラーメンが流行し始めているという話も聞きましたが、さて、日本人に受け入れられるでしょうか?個人的な意見としては、香菜が一つのポイントなので好みが分かれるとは思いますが、これが好きな人はハマる味だと思います。中国では蘭州ラーメンと一言で言っても、日本と一緒で店によって味はピンキリです。中には「本当に店で麺打ってるの?」と疑いたくなる様なレベルの店もあり、がっかりする事も少なくありませんが、この店は麺のコシもありレベルが高い店と思いました。唸る様な美味しさ、ではありませんが、毎日でも行けちゃいそうな飽きない美味しさ、とでもいうのでしょうか?これが人気の秘密と思います。総合評価は星3.5★★★☆とします。

 

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