おつまみレシピ 肉豆腐
今回は甘辛醤油だれの味が染み込んだ、熱々で柔らかな豆腐が最高に美味い、肉豆腐のレシピを紹介します。
本当は薄切り牛ロース肉あたりを使えば簡単に美味しく出来るとは思うのですが、ここは異国の地中国、日本と同じ様な使い勝手の出来る薄切り肉はまず売っていません。肉屋に行ってスライスして欲しいといえばやって貰える様ですが、結構いい値段がすることもあり、今回は牛すじ肉を使用して作ってみたいと思います。
ご存知の様に牛すじ肉は普通に調理すると硬くて食べられたものではありませんが、圧力鍋を使用するか、弱火でコトコト煮込む事によって硬い脂身の部分がコラーゲンとなってトロトロ柔らかく仕上がる、おつまみにぴったりの食材です。中国でも手頃な値段で入手が可能なので早速買い込んできました。
なお、当家には残念ながら圧力鍋がないので、弱火でコトコト柔らかくする方法を紹介します。
メニュー名 :肉豆腐
調理時間 :30分(+牛すじの下ごしらえ2時間)
材料(2人分)
牛すじ肉 200g
豆腐 半丁
長ねぎ 一本
醤油 大さじ3
みりん 大さじ2
酒 大さじ2
砂糖 大さじ1
茹で汁 1カップ
出汁汁 1カップ
生姜 ひとかけ
材料写真
まず牛すじ肉の下ごしらえをする。初めに牛すじ肉を鍋に入れたっぷりの水を加え、水から沸騰させる。
5-10分程度中火で茹で灰汁を出す。
灰汁が出たら水を切り、包丁で食べやすい大きさに切る。
灰汁を洗い流した鍋に切った肉を入れ、長ネギの青い部分と薄切りにした生姜を加える。
水を多めに加え、強火で沸騰させる。
沸騰したら弱火にし、2時間程度コトコト煮込む。灰汁が出たら丁寧に取り除く。
牛すじ肉が柔らかくなったら火を止め長ねぎの青い部分を取り除き水を切る。煮汁は後でベースに使用するので濾して取っておく。
水抜きした絹ごし豆腐(中国では嫩豆腐Nen4Dou4Fu3)を半丁、好きな大きさに切る。(今回は1/8にカット)どちらかと言えば大きめの方が豆腐のトロトロ感が味わえてオススメですがここはお好みで。
下ごしらえした牛すじ肉に豆腐と斜め切りにした長ねぎを加え、先程取っておいた煮汁を1カップ加える。なお今回は、味の濃さの目安のため一回濾して1カップ使用しましたが、面倒な方はネギを取り除くだけでそのまま煮汁ごと使用しても良いと思います。その場合は適宜醤油や砂糖の量を調整し、お好きな味加減に。
鰹節と昆布で出汁を取り1カップ加える。出汁を取るのが面倒な方は水1カップとだしの素で代用してもOK。その場合は味付けの際醤油の量で塩気を調整する。
更に酒を加え沸騰後、弱火で10分程煮込み長ねぎがしんなりしたら火を止め、醤油とみりん、砂糖を加え味を見ながら好みの味に調整。更に弱火で20分ほど煮込めば出来上がり。
豆腐と長ねぎ、牛すじ肉をバランス良く盛り付け、お好みで一味唐辛子や七味唐辛子をかけ、では頂きます!
豆腐は中まで熱々なので上顎など火傷しない様に注意です^_^!
また、2時間じっくり煮込み、コラーゲンが溶け出した牛すじはホロホロで見事に柔らかく仕上がりました。牛すじは長ねぎと一緒に頂きましょう。
なお、更にどっぷり味が染み込んだ豆腐を楽しみたい場合、一旦冷ました後に再加熱、この工程を数回繰り返すとダシがたっぷり豆腐に染み込んでくれます。従って、2日目まで辛抱してしっかり味が染みた豆腐を楽しむのもオススメです。
ちなみに今回、牛すじと長ネギと豆腐、3種のシンプルな肉豆腐にしたのには理由があります。かの「美味しんぼ」にも登場し、開店前から行列の絶えない居酒屋の名店、月島の「岸田屋」の肉豆腐に少しでも近づきたい、との思いからです。「岸田屋」は肉豆腐よりもむしろ、東京3大煮込みの一つに数えられる牛もつ煮込みが有名ですし、私もこれが世界一の煮込みと断言できる程の大ファンですが、この店の肉豆腐は甘辛い濃い目の見事な味付けで、煮込みにも負けない程の人気メニューであり、私も岸田屋を訪問する度に必ず注文していました。
実際には今回の味付けは余り冒険せず、なるべくあっさりと薄めに、飲めるくらいの出汁に仕上げため、「岸田屋風」とは行きませんが、シンプルな味わい、雰囲気だけは再現出来たかな、と自己満足しています(笑)。
この料理ですが、やはり日本酒や焼酎など、昭和の香りがする酒がぴったりです!
なお、次回は記憶を頼りにもう少し岸田屋に近い味付けを目指してみようと思います。もしも成功したら、またご紹介したいと思います。
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