並んだり振り返ったり

中国・広州からラーメン、グルメレビューや一人暮らし料理のレシピなどの発信。

ラーメンレビュー(ワンタン麺) 満庭面家(広州)

美味しさ :★★★★

値段 :★★★★

清潔感 :★★★★

サービス :★★★☆

総合評価 :★★★★

 

こんにちは。

南国と言われる広州も朝晩は暑さが和らぎ、少しずつ秋に近づきある今日この頃です。

今回はこのブログのメインテーマでもあるワンタン麺を、久しぶりにレビューします。

今回訪問したのはこのブログ常連の地下鉄1号線長寿路駅から徒歩約10分に位置する「满庭面家」と言う店です。それでは行ってみます。

 

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店の外観はこんな感じです。こじんまりとした店ですが、黄色い看板が印象的ですね。通常見かけるこの手の店に比べて、小綺麗なところが好印象です。それでは入ります。

 

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店に入り左側のレジでメニューをチェックします。毎回、まずは一番右上のメニューに注目しますが、この店は「金牌猪手面」が真っ先に書かれています。「金牌猪手面」とは、金牌=金メダルなどの意味なので、この店の看板メニューである事を指します。猪手Zhu1Shou3とは豚の手、すなわち豚の前足の事です。ちなみに豚の後ろ足は猪脚Zhu1Jiao3と言います。4本とも足だと考える日本語と前足は手だと考える中国語、この差も興味深いものがあります。

・・・話が少しそれましたが、だいぶ広東ローカルフードに慣れて来たとは言え、豚の前足はまだチャレンジングな領域です。ここは2番目に書いてあるこのブログ定番の「招牌鲜虾蟹子云吞面」(海老蟹子ワンタン麺)小12元を注文します。ここでいう招牌Zhao1Pai2も看板メニューという意味ですが、おそらく金牌は看板メニューの中でも最もおすすめとの位置づけなのだと思います。


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注文を済ませ、店の奥の方に一つだけ空いていた席に陣取ります。ご覧の様に店は7分程度の入りです。なかなかの人気店ですね。


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さて、調味料をチェックします。一番左の赤いのは爪楊枝、手前がラー油、後方左から酢、胡椒、醤油、チリソースです。ラー油の他にチリソースが置いてある店を結構見かけるのですが、皆さんどう使い分けているのでしょうね?私はラー油派なので基本ラー油しか使用しませんが。


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ラー油はこんな感じです。もうどろっどろですね!大変期待できます(笑)


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よく見ると調味料に並べて酒を飲みながら食べているおじさんも。なかなか良い雰囲気出てます!


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5分ほどでラーメンが出てきました。少し濁りのある淡麗スープに、広州伝統の竹升面が顔を覗かせています。また、ワンタンが麺の下に隠れている「能ある鷹は爪を隠す」タイプのワンタン麺です。麺、スープ、ワンタン(を入れる位置)共に好みのタイプで、これは期待できそうです。


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麺を頂きます。

竹升面伝統の少し縮れた極細ストレート麺で、期待通りです。コシもあり喉越しも滑らか、とても美味しい麺です!

また、スープは少し濁りのある見た目通り、あっさりしていながらコクのあるスープ。とてもバランスの良い組み合わせです。


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麺を食べ進むとワンタンが顔を出して来ました。これは大ぶりのワンタンですね!個数は3つでしたが12元という価格を考えれば上出来でしょう。海老と蟹子の赤い色に心踊ります!


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ワンタンを頂きます。豚肉と一緒に海老がプリッと入っており、味、食感共に相当レベルが高いワンタンです。いやー、このラーメンは美味しいです。


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半分ほど食べ進んだところで先程のどろっどろラー油を入れてみます。おおっ!人さじ入れただけで結構良い色がついてきました。これは心してかからなければなりませんね(笑)。


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ラー油の刺激も相まって、あっさりコクうまスープがさらに美味しくなりました。極細竹升面は一気に胃袋に収まり、最後に一つ取っておいた大ぶりワンタンを頂きます。大満足の一杯でした。

ご馳走様でした!

 

今回は久しぶりにワンタン麺のレビューをお送りしました。中国には10大ラーメンをはじめ、様々な種類のラーメンがありますが、やはりこの広東省のワンタン麺はその中でもお勧めできるラーメンだと思います。コシのある極細麺、あっさり淡麗スープ、大振りなワンタンなど、日本人の味覚にもぴったり合う一品だと思います。広州にはそのワンタン麺の店が沢山あり、大変幸せな環境にいるのだと再認識しました。

今回の満庭面家はそんな広州の中でも面、スープ、ワンタンのいずれも水準が高くバランスの良いワンタン麺を作る店だと思いました。値段が安いのも魅力ですね。

従いまして、今回は星4つ★★★★でお願いします。最後までお読み頂き、ありがとうございました。

 

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ラーメンレビュー(広東式魚介ラーメン) 劉福記(広州)

美味しさ :★★★★

値段 :★★★★

清潔感 :★★★☆

サービス :★★★☆

総合評価 :★★★★

 

今回は広州地下鉄6号線の北京路から徒歩5-6分に位置する「劉福記」をレビューします。今回利用した駅の名前の由来となった「北京路」ですが、この付近は広州市の古くからの繁華街であり、「北京路歩行街」という歩行者天国など、今でも賑わいのある地区です。それでは向かいましょう。

 

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店に到着しました。外に面した厨房、オープンな入り口は伝統的・庶民的な雰囲気が満載で好感が持てます。厨房のガラスには看板メニューが3つ紹介されていますね。看板メニューのチェックは大事なのでよく見て見ましょう。「招牌四色粉」「炸酱捞面」「爽滑猪肠面」。このうち、「炸酱捞面」は肉味噌ラーメンで、いわゆるジャージャー麺、「爽滑猪肠面」は豚モツラーメンの様です。では、一番大きく紹介されている「招牌四色粉」とは何でしょうか?粉というからには米粉でできたライスヌードルというのは分かるのですが、写真を見る限りその上にたくさん具が乗っています。おそらく4種類の具が乗ったライスヌードルかな?などと考えながら店に入ります。


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 店を入ってすぐ右側のメニューを確認します。

 やはりメニューそのものに「招牌」=看板、と銘打っている「招牌四色面/粉」が左上に来ていますね。初めての店では左上のメニュー注文が鉄則ですので、迷わずこれを選ぶことにします。でも少し迷った点があります。

 この店では面=小麦粉の麺、粉=米粉の麺、両方とも出す様ですが、メニュー上では面=小麦粉の面が先に書かれており、標準メニューの扱いになっています。一方で先程の店頭の看板メニュー紹介によると「招牌四色粉」が紹介されていました。どちらにすべきか迷いましたが、やはり店頭で広く謳っているメニューを食べるべきと思い、ライスヌードルの「招牌四色粉」13元を注文します。


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店内の様子です。6〜7分の入りといったところでしょうか?居心地としてはこれくらいが丁度良いです。


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壁にも「招牌四色粉」の写真が飾られています。よっぽど自信があるのでしょうね?期待が膨らみます!


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調味料チェックをします。ラー油と酢と醤油、いたってシンプルです。


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ラー油はこんな感じ。かなり濃厚で黒いです。期待出来る外見ですね(笑)。


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3分ほどで料理が運ばれて来ました。

ほーこれは、初めて体験する感覚です。「四色」の名前の通り、4種類の具が見られますね。まず一目で判別できるのは魚の皮ですね。恐らくこれは魚の皮を揚げたものでしょうか?それと白い球状のもの、黒い球状のもの、あとは正体不明のしわしわのもの(笑)!食べながら確認して見ましょう。


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まず、麺を確認します。

中国では良くお目見えする米粉を使ったライスヌードルです。ベトナムのフォーなどとほぼ同じものです。

また、私はいつもこれを食べるたびに思い出すのは「きしめん」です(笑)。形状が近いせいか結構食感がにているんですよねぇ。

私は個人的には小麦粉を使用した麺の方が味や食感の点から好きなのですが、このさっぱりした食感はたまに無性に食べたくなる時があります。

因みにこの店の「粉Fen3」は少し太めに作られており、今日の気分も相まってかなり美味しいライスヌードルだと感じました。


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次に黒い球体を食べて見ます。色合い的にはつみれか肉団子か?という感じですが


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これは肉団子、恐らく牛肉の団子=牛丸Niu2Wan2ですね。コクがあって美味しいです。


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続いて白い球体も頂きます。


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ああ、これは魚のすり身の様ですね。広東地方では鱼蛋と呼ばれるものです。ちなみに鱼蛋Yu2Dan4とは「魚の卵」という意味なので、はじめは「たらこ」の様なものを想像してしまったのですが(笑)、実際には魚のすり身の団子という事が分かり、何だか拍子抜けした様な記憶があります。


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さて、次に一番謎が多い「正体不明のしわしわのもの」に行きます(笑)。

見たところ、湯葉の様なものに何かが包まれているようですが・・。


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口にすると、うん、やはり外側は湯葉の様ですね。中身は何でしょうか?恐らく肉だと思いますが、魚の香りがする気もします。。あと、ネギの様なものも入っていますね。ちょっと完全に中身を判別出来ませんでしたが、美味しかったです!


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最後に魚の皮を頂きます。中国語でもその名の通り鱼皮Yu2pi2といい、魚の皮を揚げたものです。広州では結構魚の皮を料理して出されることも多く、どんなものでも美味しく食べる広東省の伝統を感じますよね。この魚の皮、臭みなど全く無く、パリッとして本当に美味しいです。


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と、具沢山のラーメンをここまで夢中で食べて来ましたが、もう残りも少なくなって来ています。この辺で先程チェックした、真っ黒で期待出来るラー油を試してみます。スープに入れるといい色を出してくれますねぇ。

また、スープをよくご覧いただくと少し脂が浮いているのがお分かりでしょうか?どこかで見覚えありませんか?そうなんです。日本の天ぷらそばのつゆが天ぷらの衣で旨みと甘みを増す様に、この麺も先程紹介した4種類の具のおかげで、いい具合に脂が染み出しコクと旨みが出て来ています。食べ始めの頃はあっさりスープと思って食べていましたが、現在は旨みたっぷりのコク旨スープに変貌を遂げています。この料理を注文して正解でした!


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そのコク旨になったスープにラー油を溶かして頂きます。お、やはり期待通りラー油がいい仕事をしてくれ、程よい刺激が心地よいですね。このスープが病み付きとなり、一気に完食です。

 

今回は、広東式魚介ラーメンとも言える「四色粉」を紹介致しました。

本文で述べた通り、通常はライスヌードルの「粉」ではなく、小麦粉の「面」を好んで食べる私ですが、今回は「粉」にして大正解でした。ライスヌードルにしたことで4種類の具とあっさりスープが織りなすコク旨スープが、あっさり食べられるライスヌードルにしっくり寄り添い、美味しいラーメンを完成させていました。

尚、「面」と「粉」の区別については、以前ラーメンレビュー(牛もつラーメン) 西関明記腸粉(広州) - 並んだり振り返ったりで触れていますので宜しければご覧下さい。

バランスの良い味わい、味の変化を楽しめ、さらに日本の天ぷらそば(しかも立ち食い)を少し思い起こさせてくれたこのライスヌードル、星4つ★★★★と致します。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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武漢式濃厚まぜそば(ラーメンレビュー・武漢熱干面)

美味しさ :★★★

値段 :★★★☆

清潔感 :★★★★☆

サービス :★★★

総合評価 :★★★

 今回は、「中国10大ラーメン」のトップ3に君臨する、热干面Re4Gan1Mian4をレビューします。今回訪問するのは広州地下鉄3号線,5号線の珠江新城駅から徒歩3分に位置する汉泰丰老武汉小馆という店です。題名にも記した通り热干面(熱干面)とは武漢式のまぜそばの事で、やや見た目は四川省の担担面にも似ているのですが、こちらは胡麻ペーストがグイッと前に出てきて主張する味わいで、非常に濃厚な味わいとなっています。

 尚、「中国10大ラーメン」に関しては、知ってる?「中国10大ラーメン」その① - 並んだり振り返ったり知ってる?「中国10大ラーメン」 その② - 並んだり振り返ったりでご紹介していますので宜しければご覧ください。

 それでは早速店に向かいます!

 

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写真は「花城広場」という名前の公園です。ご覧の通り、広州タワーが良く見える立地にある広大な公園で、休日などは散歩や観光を楽しむ人でにぎわっています。この花城広場の地下に広がっている「花城汇」というショッピング街の中に店はあります。

 

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 店に入りメニューを確認します。どうやら真ん中列一番下にある三镇热干面San1Zhen4Re4Gan1Mian4 16元がスタンダードメニューの様なので、これを注文してみます。尚、「三镇」とは長江と漢江が合流する地点にある漢口、漢陽、武昌、これら3つの地区を指す言葉で、武漢市の中心部を意味します。

 武漢市はアヘン戦争をきっかけに、上海や天津などと同様に列強(イギリス、ロシア、フランス、ドイツ、日本)の租界地が置かれた都市で、漢口はこの租界地が置かれた地区です。

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店内は清潔で快適、休日の午後でしたがそれ程混んでなく、ゆったりと座ることが出来ました。


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隣はいかつい兄さんたちが陣取っていました。。


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調味料をチェックします。辛子調味料と大根漬物がまとめて置いてあります。近くにあった小皿に取って席に持ち帰りました。


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すると間もなくラーメンが到着です。以前武漢訪問した際に本場の热干面は食べた事がありますが、それ以来の热干面ですね。このラーメンは胡麻ペーストの濃厚な味わいが特徴で、トッピングとしてはインゲン豆の漬物やたくあんの様な大根の漬物が乗り、いい味出してくれます。


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キーとなる胡麻ペーストはどんぶりの底の部分に溜っているので、まずは良くかき混ぜ、麺全体にまんべんなく味を行き渡らせます。


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では、頂きます。ご覧の通りコシのある太麺で食べ応えがありそうです。口に入れると、まずはやはり胡麻ペーストやラー油を中心とした濃厚な味わいが広がりますね!太麺ののど越しも魅力です。やはり、武漢名物・中国で3本指に入るラーメンだけの事はあります。


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ただ、歳を取ったせいか胡麻の濃厚さが少し強調されすぎている感覚があり、さっぱりとした刺激を加えるために辛子調味料を少し加えてみます。


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赤い辛子調味料を加えてかき混ぜると、予想通り口当たりがさっぱりし、くどさが薄れてくれました。この方がバランス良く、美味しく頂けます。


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辛子調味料のおかげで、残りはあっという間にわずかとなりました。更に爽やかさを増すために、大好きな大根漬物をトッピングします。すると、大根漬物の酸味が胡麻ペーストの主張を和らげ、さらに味が引き立ちます。この味わいのまま完食です!

 

 今回は中国10大ラーメンのベスト3に食い込む、武漢のご当地ラーメン「熱干面」をレビューしました。知ってる?「中国10大ラーメン」 その② - 並んだり振り返ったりでも紹介しましたが、地元武漢では至る所に熱干面専門店があり、かなり多くの人がそこで朝食を取っています。また、通勤途中に熱干面をテイクアウトして、歩きながら麺をすする若い女性なども多く、結構カルチャーショックを受けた記憶があります。

 ただ、それももう3年以上前の話になりますので、新型コロナウイルス震源地となった後の現在は、この文化がどの様になっているのか、興味深いところです。今回、とても濃厚な味わいを楽しめましたが、歳のせいか不覚ながら最後の方はすこしくどいと感じてしまいました。(もっと若い人なら丁度良いのかな?)星は3つ★★★としました。

 

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ラーメンレビュー(牛スジ肉麺) 堅記面食館(広州)

 

美味しさ :★★★☆

値段 :★★★★

清潔感 :★★★

サービス :★★★

総合評価 :★★★☆

 

今回は広州地下鉄1号線の長寿駅から徒歩15分に位置する、坚记面食馆Jian1Ji4Mian4Shi2Guan3をレビューします。地下鉄駅から徒歩15分と、便利な場所とは言えないところにあるラーメン屋ですが、人気店と聞き訪問してみました。本来歩くのは好きな方なのですが、真夏の15分は結構しんどいですね。駅を出て炎天下の中必死の思いで歩き、何とか辿り着きました。

 

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店頭の様子です。入口の上部に金色の文字で坚记面食店とあります。写真でも分かるくらい、割と目立つ感じで変更した後が見えますね。どうやら、変更前は「坚记面店」と書かれていたようですね。「食」という字を入れただけの変更ですが、どういう事情があったのでしょうか?


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店頭にはインスタントラーメンの様な乾麺が山積みされていますね。この様なタイプの店は広州に来て初めて見ました!(まあ日本でも見た事は無いですが・・)

あとは2018年のミシュランガイドに掲載された!という様なシールも貼ってあります。調べてみると確かに2018年のミシュランガイド広州のビブグルマン20店のうちの一つに掲載されている様です。これは期待が持てますね!早速入ってみましょう。

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入ると左正面に赤字のメニューが貼りだされています。伊府面というのは中太面の事、生旦面とはいつも食べているワンタン麺タイプの極細麺の事の様なので、今回は趣向を変えて伊府面を頼んでみましょう。また、この店はワンタン麺も出しますが、一番人気は牛腩面Niu2Nan3Mian4(牛スジ肉麺)の様なので、牛腩老长寿伊府面(小)15元を注文します。


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厨房はオープンキッチン(?)となっており、3人のおばちゃんたちがチームワークで手際良く料理を作っています。なんだか期待出来ますね。


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注文を済ませ、店内の様子を確認します。やはりミシュランビブグルマン掲載の人気店、お昼時でもあり満員ですね。何とか相席の席を見つけて滑り込みます。


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調味料チェックをします。奥左側から、辛味ペースト、胡椒、酢、ラー油、醤油が置いてあります。


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ラー油はこんな感じです。かなり色が濃く、粘度も高い、刺激が強そうなラー油ですね。期待できます!


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胡椒はこんな感じです。この様に出される胡椒は初めて見ました。珍しいですね。


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厨房のおばちゃんたちの手際が良く、満席にもかかわらず3分ほどで料理が箱ばれて来ました。この店の麺は少し変わっています。まぜそばタイプの中太の縮れ麺に、やわらかそうな牛スジ肉の塊がいくつも乗っかっています。とても美味しそうです。


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麺を食べてみます。どうやら油で揚げた乾麺の様で、インスタントラーメンの様な歯ごたえの麺です。いい意味でするっと食べられ、これはこれで美味しいです!


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牛スジ肉です。いずれもよく煮込まれ味わい深い牛肉でした。中国では牛肉を頼んで後悔する事が多々あるのですが、この店の牛肉はとても柔らかく、独特な匂いもなく、とても美味しい牛肉でした。


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という事で、味のあるタイプの麺と柔らか牛スジ肉の組み合わせは最強、なのですが、掛かっているタレに関しては、やや甘口で美味しいのですが、もうひとひねり欲しい感触です。よって、先ほど注目していた濃厚なラー油を追加します。実際に入れてみると、色はどす黒いと言ってもいい色合いです。どの様な風味を醸し出すのか?大いに期待できます!

 

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ラー油を混ぜ合わせ麺を頂きます。見た目通り主張の強いラー油がタレにアクセントを加え、食欲を刺激してくれます。これは入れて正解です。


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麺と牛スジ肉を一緒に頂きます。さすが一押しメニューだけあって合いますねー!


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肉がたっぷり入っているので最後まで麺が残る事も無く、とても満足の行くラーメンでした。ご馳走様でした!

 

広州の老舗ラーメン屋としては珍しく中太麺がメインのラーメン屋「堅記面食館」をレビューしました。普段食べ慣れている極細麺の「竹升面」とは異なる食感・歯ごたえが印象的でしたね。レビュー中にも記述した通り、油で揚げている乾麺なので、インスタントラーメンのあの食感そのままなのですが、「牛すじ」というこれもまた広州で古くから食べられている食材と組み合わせる事で、かなり食べ応えのある料理に仕上がっていました。この様な料理が町の麺屋さんで気軽に食べられるのは、まさに広州の魅力と言っていいと思います。今回は星3.5★★★☆とします。最後までお読み頂き、ありがとうございました。

 

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ラーメンレビュー(豚骨ラーメン) 博多屋台一幸舎(広州)

美味しさ :★★★★★

値段 :★★★☆

清潔感 :★★★★☆

サービス :★★★★★

総合評価 :★★★★☆

 

 今回は広州での日系ラーメン店では圧倒的存在感を持つ博多一幸舎の屋台味ラーメン店を再度レビューします。

 博多一幸舎に関しては以前も一度ラーメンレビュー(豚骨ラーメン) 博多一幸舎(広州正佳広場店) - 並んだり振り返ったりでレビューしていますが、実は広州において博多一幸舎はマルチブランド展開しており、前回の正佳広場店は「泡系」と言われる濃厚豚骨スープの王道バージョンでしたが、今回の「博多屋台一幸舎」は「屋台味」と銘打たれる、少しあっさりした味わいのラーメンを出す店です。宜しければ前回のレビューをご参照頂き、今回のレビューとの比較、違いを確認してみて下さい。

ibird.hatenablog.jp

 

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今回の「博多屋台一幸舎」は、広州地下鉄1号線の体育中心駅から歩いて5分の場所に位置します。体育中心とはその名の通り、体育館や陸上競技場の他、プロサッカーの強豪チーム、「広州恒大淘宝」の本拠地となっているサッカー場を擁する広州一の運動施設です。今回の店はその運動施設に隣接するビルの2階に位置します。

 

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エスカレーターで2階に上がり、店に辿り着きます。店に入りやすいように暖簾が一部めくれていますが、そこには「屋台」の二文字が記されていました。


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メニューを確認し、「屋台ラーメン」38元の硬麺、青葱有りを選択します。前回のレビューで、私は普段一幸舎オリジナルバージョンの場合には麺の硬さ=普通を選択すると記述しましたが、屋台バージョンの場合にはやはり「硬麺」の方が合う事が分かり、毎回「硬麺」を選択しています。


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調味料はご覧の通り、左前方から餃子汁、胡麻、ラーメン汁、にんにく(粉砕器)、辛子高菜、紅生姜です。紅生姜に関しては、前回の正佳広場店の時は5元と有料でしたが、コロナ禍の後営業再開後しばらくしてから無料提供になり、ありがたい限りです!


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店内の様子です。出張前の早めの昼食として開店直後の11:30に飛び込んだこともありお客さんは少ないですね。それにしても清潔感のある綺麗な店内です。


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5分程でラーメンが到着します。下は前回レビューした「泡系」のオリジナルバージョンですが、こちらの方が粘度が低い、あっさり目のスープである事が一目瞭然ですね。

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麺が伸びない様に、粉砕器にてにんにくを絞り出し、胡麻を(大量に)すり、麺に味わいを添え、頂きます!


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麺は九州ラーメンとしてはやや太めのストレート細麺です。コシのある麺の歯ごたえがのど越しよく入っていきます。


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スープを頂きます。一幸舎スタンダードのスープと比較し、見た目通りあっさり目のスープですが、しっかりとしたコクがあり幾らでも味わっていたくなるスープですね。また、写真でもわかる通り表面が油に覆われる形となっており、最後まで熱々のまま頂けるのも非常に素晴らしいです。一幸舎スタンダートとは一味違う味わいですが、甲乙つけがたいほど魅力的なラーメンです!

 


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夢中で半分ほど食べ進んだ後、辛子高菜で味変を行います。この辛子高菜は、じゃんがららあめんの様に辛すぎる事も無いので結構大胆に入れる事が出来嬉しいですね。高菜の旨味がコクのあるラーメンを更に引き立ててくれます。

 

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チャーシューを頂きます。肩ロースを使っていると思いますが、脂身の量も程よく本当に柔らかい美味しいチャーシューです。このチャーシューもこのラーメンの魅力の一つですよね。


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更に紅生姜を投入します。やはり豚骨ラーメンには紅生姜、合いますねぇ。。

そう思いながら、別れを惜しみつつ一気に完食してしまいました。ご馳走様でした!

 

 今回は広州生活の心のオアシス(笑)・博多一幸舎のレビューをお届け致しました。

 本拠地の福岡でも展開されている「泡系」と「屋台味」がいずれも楽しめる街というのは恐らく世界中探してもあまり例が無いのではないでしょうか?しかもいずれも味は日本クオリティで値段もお手頃と、単身赴任の自分にとって極めてありがたい存在です。スタンダードの「泡系」とややあっさり味の「屋台系」、いずれも甲乙つけがたい存在ですが、特に飲んだ翌日などはこちらの屋台系のラーメンは非常に美味しく感じますね(笑)。店内も清潔で居心地がいいこの店は、星4.5★★★★☆でお願いします!(また行きたいです)

 

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ラーメンレビュー(客家式まぜそば) 客家飯(広州)

美味しさ :★★★

値段 :★★★★☆

清潔感 :★★★

サービス :★★★

総合評価 :★★★

 

今回は広州地下鉄3号線の石牌橋駅から徒歩3分に位置する、客家饭Ke4Jia1Fan3をレビューします。このブログを通じて出会い、このブログのサブメインテーマに昇格となった、「腌面」のレビューをします。腌面は中国の広東省江西省、台湾などに住む「客家」と呼ばれる人々の料理で、客家の街と言われ広東省の北東部に位置する梅州市のご当地ラーメンになります。客家というと少数民族と思われがちですがそうではなく漢民族で、歴史的背景により北方から南方に移り住んだ人々です。客家については、ラーメンレビュー(客家式まぜそば) 陳記三及第 棠石路385分店(広州) - 並んだり振り返ったりで少し詳しく触れていますのでよろしければご参照下さい。

今回の店は「客家飯」と名が体を表しまくりのわかりやすい店名ですね(笑)。それでは行って見ましょう。

ibird.hatenablog.jp


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地下鉄の駅を降り、横断歩道を渡ると交差点内に店はありました。駅から近いです。

 

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店頭の掲示です。「客家小食Ke4Jia1Xiao3Shi4」とは客家のファストフードという意味ですね。右上に招牌Zhao4Pai4=看板料理として腌面が記載されています。一番下には「我们的食材90%来自梅州」=当店の食材の90%は梅州直送です、と本場の味が強調されています。中に入ります。


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メニューを確認します。この店はレジというものがなく、作っている店員や配膳している店員を呼び止めてオーダーする必要があります。左側真ん中あたりにある「客家腌面&枸杞叶三及第」を注文しようとしますが、お昼時で皆忙しくて捕まえるのにやや手間取りました。外国人にとってはやや上級者向きの注文スタイルですね(笑)。なお、枸杞叶Gou3Qi3Ye4はクコの葉の事で、三及第San1Ji1Di4はこれも客家の名物スープです。クコの葉に豚肉を合わせ煮込んだもので、三及第という名前は中国の官僚登用試験である科挙の上位3名を意味する言葉から来ています。三及第の名前の由来に関してはラーメンレビュー(客家式まぜそば) 嘉応面粉厰(広州) - 並んだり振り返ったりで少し詳しく触れているので、よろしければご参照ください。


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何とか注文をすませ席に着きます。まずは調味料をチェック、左からニンニクペースト、辛味ペースト、酢の3種類とシンプル!しかもペットボトルと瓶そのままです。


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店内の様子です。広くはありませんがシンプルな店内です。お昼時とあってほぼ満席でしたが、丁度食べ終わり出る人がいたので運良くすぐに座ることが出来ました。


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席に着くと5分ほどでまず三及第が運ばれて来ました。むむっ、今回が3度目の三及第ですが、これだけアクが凄いのは初めてですね!アクがすご過ぎてクコの葉が部分的に見える以外は、スープの中身がよく見えません(笑)少し食べるのに勇気がいる外見ですね。


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濁ったスープから、出て来ましたね、豚モツです。柔らかくて美味しいです。


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豚の赤身肉。こま切れ肉ですね。


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クコの葉です。たっぷり入っていておいしいのですが、他の店よりも少し苦味を感じる気がします。クコの葉の前処理とアクの多さが関係しているのでしょうかね??


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さらに3分ほどしてようやく腌面が到着です!相変わらずこのルックスを見るとワクワクして来ます。


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腌面で標準的な少し縮れた中太ストレート麺です。口にすると、うん、美味しいです。

ただ、ややインスタント麺に近い食感ですね。もう少しコシかしなやかさのどちらかでもあったらなぁ、と感じてしまいました。


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やや麺の美味しさに物足りなさを感じてしまったので、早めに味変を試みます。腌面定番のニンニクペーストを投入し、刺激増しにします。はいはい、この味が欲しかったんです。ニンニクをベースに酸味と辛味と甘味を加えたソースが腌面によく合います。


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最後は更なる刺激を求め、辛味ペーストを追加します。よしっ、程よい辛さに食欲が刺激され、一気に完食となりました。

 

冒頭にも述べましたが、このブログがきっかけで出会った広東省のご当地ラーメン、「腌面」の3回目のレビューをお届けしました。腌面は日本のラーメンに通ずる様なコシのある中太麺が特徴で、この様な麺は実は中国では余り見かけず、貴重なまぜそばタイプのご当地ラーメンです。相棒となる三及第と一緒に食べるこのラーメンは格別で、いつも唸りながら食べています(笑)。今回はもう少し麺の美味しさが出せれば更に美味しくなると期待を込め、星3つ★★★とします。

 

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知ってる?「中国10大ラーメン」 その②

 今回は「中国十大面条」紹介の第二回目です。その①でも記載した通り、この10大ラーメンは中国商務部といういわば経産省が決めたランキングで、国が決めた公式ランキングなのです。

 前回の知ってる?「中国10大ラーメン」その① - 並んだり振り返ったりでは、10位から6位までの5つのご当地ラーメンを紹介しました。ちなみにその5つとは、吉林延吉冷面、河南烩面、镇江锅盖面、昆山奥灶面、杭州片儿川でしたよね。中国に住んでいる私でも初めて聞くようなラーメンが中国にはいくつもあるんだなぁと、ちょっとした驚きでした。

 

という事で、いよいよ「中国十大面条」のベスト5の紹介をします。

 

 ベスト5の中でもベスト3とそれ以外に分けられており、結構細かい分類がなされています。それでは一気に発表しましょう!

北京炸酱面、山西刀削面、武汉热干面、兰州拉面、四川担担面がベスト5です。

その中で、北京炸酱面、山西刀削面、武汉热干面がベスト3になります!

 前回の10位から6位までの時と異なり、私は「初耳」というご当地ラーメンは見当たりませんでした。いずれもさすが上位に食い込むラーメンだけの事はあります。

 それでは前回同様に地理的なところから紹介していきましょう!

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  上の地図では前回紹介した6位~10位のラーメンも併記しているので、これを見れば「中国十大面条」の地理的関係が一目瞭然ですね。

 

 それでは、前回同様北から順番に紹介していきたいと思います。

まずは北京の北京炸酱面から行きましょう!

 北京は上海と並び日本人に最も馴染みのある中国の都市といえます。人口14億人を擁する中華人民共和国の首都であり、人口2000万人を超える巨大都市です。

 そんな北京のご当地ラーメン、炸酱面は日本でも「ジャージャー麺」と呼ばれ浸透していますよね。また、韓国でも「チャジャンミョン」と呼ばれる韓国式炸酱面があり、これは日本のジャージャー麺よりも浸透しています。炸酱面は東アジアでとてもポピュラーな麺料理と言えます。

 写真の通り、麺の上にきゅうりなどの野菜が乗せられ、肉味噌をかけ混ぜ合わせて食べるまぜそばタイプのご当地ラーメンです。

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 それでは少し南下し、シルクロード方面に西進したところにある甘粛省省都である蘭州のご当地ラーメン、兰州拉面(蘭州拉麺を紹介します。

 甘粛省は中国内陸に位置する自然豊かな省で、シルクロードで有名な敦煌もこの省にあります。兰州拉面の特徴は、一清二白三红四绿五黄という言葉で5つの色で端的に表現され、清=透き通ったスープ、白=白い大根、红=赤いラー油、绿=緑の葱とパクチー、黄=黄色い麺を表しています。ラーメンとしてはこの淡麗スープと、コシのある手打ちの中太麺が魅力の真っ直ぐな美味しさが魅力のラーメンです。

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 それでは甘粛省から東に戻り、山西省のご当地ラーメンである山西刀削面の紹介です。山西刀削面は、人口約3700万人、太原を省都とする山西省のご当地ラーメンです。山西省は日本人にとってはあまり馴染みのない省だと思いますが、中国最古の王朝と言われる夏王朝が存在したとされ、歴史的にも大変重要な地域です。山西刀削面は、その名の通り麺を包丁で削ぎ落とす独特の製法で日本でも人気を博していますよね。こうして作られる麺の独特の食感が魅力のご当地ラーメンです。

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 さて、再び内陸に向かい「麻婆豆腐」でも有名な四川省に話を移しましょう。四川省のご当地ラーメンは、こちらも日本での知名度がとても高い四川坦々面です。四川省は1世紀前半の三国志の時代、劉備玄徳や諸葛亮孔明などで有名な蜀の本拠地だった事で有名です。ラー油や胡麻ペースト、山椒を使用し、濃厚かつ刺激的に仕上げたラーメンに肉味噌が載るスタイルは、既に日本人にも多く受け入れられていますね。なお、日本ではスープのある形で提供されるのが一般的ですが、本場四川ではどちらかと言えば汁無し状態、いわばまぜそば状が主流です。病みつきになるこのラーメン、私も大好きです。

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 最後はコロナウイルスの影響で今年一気に知名度が上がってしまった武漢のご当地ラーメン、武汉热干面(武漢熱干麺)の紹介です。恐らくベスト5の中では最も日本人には馴染みが薄いご当地ラーメンではないでしょうか?

 武漢アヘン戦争をきっかけにイギリスが租界を置いた事を皮切りに、日本を含む列強の租界地が置かれた歴史を持つ都市です。事実上の占領を受けた反面、そのおかげで他の地区より発展した側面もあるのですが、この歴史とは切っても切れない都市と言えます。私も何回か訪問したことがありますが、この武汉热干面は、武漢市民に大変人気があり、朝食にはかなりの割合で地元の人々がこぞってこの面を食べていたのが印象的でした。


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これが現地で私が食べた热干面です。こんな風に紙の容器で提供されるのですが…


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ご覧の通り立ったまま、また歩きながら皆さん食べていますね。若い女性でも同様に通勤途中に歩きながら食べていたのが印象的でした。

 

この武汉热干面はラー油や胡麻ペーストを使用していますので先ほど紹介した四川担担面と見た目が似ています。実際味も近い部分があるのですが、胡麻ペーストの味が強く、坦々麺に比べるとかなりこってりまったりした味わいに仕上がっています。担担面の辛味噌味に対し、热干面は濃厚な胡麻が主張した味です。

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 2回に渡って紹介して参りました、中国十大面条、いかがでしたでしょうか?2回目の今回は上位5種類ということで、私たち日本人にも馴染みのあるご当地ラーメンが大半でしたね。

 実は、個人的には納得出来ない部分が無いではなく、わたくし一押しの広東云吞面がランクインしていないのです!江蘇省の麺が2つランクインしていたりと、少し政治的な力が働いていた香りも致しますが、ここは大人の対応といたしましょう。ランクインしたものの中には兰州拉面の様にこのブログでも既に紹介済みのラーメンもありますが、私は未食のものも多かったので、是非試してみたいと考えています。

 それでは今回はこの辺で、お読み頂きありがとうございました。

 

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